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【第二弾】インスタント小説集  作者: 三色団子


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卒業式


 凡庸な表現で申し訳ないが、彼女はかごの中の鳥に見えた。


 こんな公立中学校には似つかわしくないお嬢様で、箸を持って米を口に運ぶその仕草さえ絵になる。僕らは生物として負けていた。


 女子が真似ていたけれど、カップ麺でも啜ってろと言いたい。


 というか言ったらハブられた。


 お嬢様は知らないフリをして普段通りに接してくれていた。


 お嬢様は世間知らずだったから、ゲーセンに行ったりカラオケに行ったり、校庭で虫を捕まえて見せたりもした。


 家に招かれたときはトイレの広さに驚いた。俺の部屋くらいはあったと思う。


 三年間はあっという間で、進路はまるで重ならない。明確なお別れだった。


 例え一時でも手を取れたことは一生の思い出になるだろう。


 彼女は鳥かごに入れられていいような羽をしていない。


 卒業式の教室で囲まれている彼女を最後に、飛び立つさまを見つめていた。


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