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【第二弾】インスタント小説集  作者: 三色団子


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壁

世の中の大半は道じゃなくて壁


 どでかい壁がある。目の前に。


 触れてみるとざらりと荒く、ぽろぽろ崩れてきた。


 どれくらいの高さだろうかと見上げも、空の果てを貫いている。


 どれくらいの幅だろうかと横を見ても、地平の先まで続いている。


 どれくらいの厚みだろうかと叩いても、音は帰ってこなかった。


 周りを見てみると、つるはしで壁に穴を開ける者、スコップで地面を掘る者、小さなくぼみを作ってよじ登る者など様々だった。


 ——俺も何かしなければ。


 焦りを覚えると、足元にぼろっちいつるはしが落ちてきた。


 これで掘れということだろうか。


 しかし、どれだけ掘ればいいのか。掘って何になるのか。というかこんなつるはしで掘れるのか。


 じっと壁を見つめていると、同じように立ち尽くしたり、壁から去って行く者の姿が目に入った。


 ——とりあえず掘ってみるか。


 がん、鈍い音が響いて、壁の一部が崩れて落ちた。


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