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【第二弾】インスタント小説集  作者: 三色団子


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おもちゃのバイオリン


 話を聞いてほしいんだ。


 家族は音楽家の家系で、有名なアーティストがたくさんいるから、俺も当たり前のようにそうなるだろうって育てられたんだ。


 でもさ、小学生で躓いて以来、引きこもりになってしまった。


「おもちゃのヴァイオリンでも音は鳴るのに」って馬鹿にされたよ。


 何もかも投げ出して暴れてやろうかってたまに思うんだ。


 でも迷惑をかけないと話しすら聞いてもらえないなんて、もっと惨めだろ。


 こうやって愚痴を言ってると、決まって誰かがこう言うんだ。


「迷惑をかけるくらいなら、いっそ死んでくれ」


 簡単に言うなよ。


 死んだこともないくせに。


 できるならとっくにやってる。


 誰かが言うんだ。


「辛いのはお前だけじゃない」


 黙れよ。


 俺以外の誰かが苦しんでいても、俺の痛みがなかったことにはならないんだ。


 ああ、もう。誰か助けてくれ。


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