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【第二弾】インスタント小説集  作者: 三色団子


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慈悲


 その兵士の手記にはこう記されていた。


 頻発していた少女誘拐事件の拠点に乗り込んだ。


 犯人たちは事前に情報を掴んでいたのか、拠点にはいなかった。


 だが慌てていたのだろう。代わりに、誘拐された少女たちが残されていた。


 裸のままコンクリートが剥き出しの牢に鎖で繋がれている。


 すでに息絶えている者がほとんどの中、生きている者を発見した。


 手足のない少女は、木製のテーブルの上に舌を杭で打たれていた。


 その舌は干からび、また青黒く変色している。


 目が合った。喉がわずかに動いていた。俺は耳を傾けた。


「ほろ、ひて」


 砂の城が崩れるように血の気が引いていく。


 なんて残酷なことを。場違いな怒りに駆られた。


 目を閉じ深呼吸をして、少女のこめかみに銃口を突き付ける。


 祈るように目を閉じた少女は美しかった。


 パン、渇いた銃声が貫通した。


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