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【第二弾】インスタント小説集  作者: 三色団子


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平行

失敗や後悔にもやり方がある


 成人式のあとの中学の同窓会で、当時好きだった人を見かけた。


「ここは平行だから角度が同じで、って聞いてる?」


「え、あ、ごめんもう一回言って」


「だから——」


 隣の席で体を近づけた彼が、私一人に教えてくれるのだから、この時ばかりは数学が苦手でよかったと思っていた。


 そんな記憶がふとよみがえってきて、彼と目が合った。


 久しぶり、なんて声をかける勇気もなくて、手を振ると軽く会釈を返された。


 あの日、私たちはすれ違った。そして二度と交わることはない。


 ちらちらと眺めることも、もはや今日限りなのだろうな。


 二次会を終えて家に帰り、連絡先から彼を消した。


 私はようやく後悔することができた。


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