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【第二弾】インスタント小説集  作者: 三色団子


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迷子

慈悲はない


 河川敷の道路を走っていたら草むらから子猫が顔を出した。


 俺が足を止めると「みゃあみゃあ」と人懐っこくじゃれてくる。


 家はペット禁止だしなぁ、と悩んで子猫を蹴り飛ばし頭を踏み砕いた。


 可哀そうに。前日は台風だったから、親とはぐれたのだろう。


 このまま生きても二、三日の命だっただろうし、他の動物に襲われたり苦しい思いをしながら餓死するくらいなら、俺はなんて慈悲深いのだろう。


 ランニングを再開すると、今度は橋の下から赤ちゃんの泣き声がした。


 土手を下りて橋の下に行くと、毛布にくるまれた赤ちゃんが段ボールの中に入っていた。


 周りを見ると保護者らしき人はいない。


 下敷きになっていた一通の手紙を見つけて読んでみた。


「可哀そうに」


 段ボールを持ち上げて、濁流の川の中にひっくり返しておいた。


 ランニングを再開する心は快晴の空のように晴れやかだった。


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