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多重人格
小学生の頃は多重人格設定だったなぁ
私の中には他の私がたくさんいる。
学校のみんながそうではないと知ったのは、中学生になってからだった。
その頃になると私は私を含めて四人に増えていた。
時おり授業の記憶がない。
習ったことのない英単語。解いたことのない数学の方程式。覚えたことのない化学式に、世界史の年表と偉人の名前。
はっとすればプールの匂いがする五時間目の国語の授業だった。
ひどく眠たかった。運動とお昼ご飯と退屈のせいだけじゃない。
目を瞑ると、私の中の私たちに出会える。
そういえば最近、私の一人を見ていない気がした。
「私ってどこに行ったの?」
「もういないよ」
「え、」
「だから、今はあなたが私なの」
「でもまだ定着してないみたい」
「空白は私たちが埋めてあげるね」
何を言われているのかはなんとなく理解した。
私はとっくに私になっていたのだ。
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