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夜をつまむ
星をつまんで引っ張ったら、夜空が破けて穴が空いてしまった。
どきどきと片目を瞑って穴を覗き込む。みんなが楽しそうに遊んでいる。
わたしも、と思ったけど穴が小さくて指しか通れない。
ぐりぐりいじくってもこれ以上は広がらないみたいだった。
もう一度だけ覗いてみる。誰もこっちに気付きもしない。
そのうちにじわじわと夜が直って、星を失った黒に戻ってしまった。
どうしたらわたしもあっちに行けるのだろう。
ううん、本当は分かっている。
わたしも星になればあっちに行けること。
そうさせないようにここに閉じ込められていること。
わたし自身もまだそれを望んでいないこと。
体を投げ出してあおむけの空に瞳を落とした。
流星が一つひっかいて、夜に白い傷がつく。
朝はまだやってこない。
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