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ギリマンジャロ
「マンジャロって知ってる?」
帰り道の亜美がまた情弱コンサルタントのような顔をしていた。
「知ってるよそれくらい。アフリカにある山脈でしょ」
「キリマンジャロじゃねーよ」
亜美はむっとしつつ、通学用鞄の中から手の平大の筒状の容器を取り出す。
「やせ薬って話題のやつ。あとキリマンジャロは山脈でもないから」
「ふーん。それで?」
「数は少ないけど安く仕入れたから、今回はこれを売ろうかなって」
「大丈夫なの?」
「無問題。どうせ中身は生理食塩水だし」
「じゃあギリマンジャロじゃん」
「ダジャレかよ。でもいいねそれ、商品名はギリマンジャロで」
亜美はふっと鼻で笑いつつギリマンジャロを鞄の中にしまう。
私たちは金額やら売る相手やらを話し合いながら帰路を別れた。
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