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【第二弾】インスタント小説集  作者: 三色団子


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23/72

快晴

快晴って言葉は使われなくなったんですよね。

使われなくなった言葉が消えるのは、道理でしょう。


「私を殺してください」


 カランコロン、とドアを開けて入ってきたのは女子高生だった。


「自殺したいならお湯を半分くらい張った浴槽に浸かりながら、ドライアイスでもぶちまけると気付いたら死んでるよ」


「記憶の方です」


「あっそうそっちね。んじゃこちらに」


 店の外に出て、俺は快晴の空を指差した。


「見上げてごらん」


 女の子がじっと雲一つない青空に視線を滲ませた。


「三、二、一」


 数えながら指を鳴らせばあら不思議。


 世界から快晴に連なる記憶が全てきれいさっぱり消えてなくなるのだ。


 これが記憶専門の自殺屋をしている俺の仕事である。


「あの」


「ん、えっと、誰?」


「私を殺してください」


「あー、自殺したいなら——」


 難点をあげるなら、自分の記憶からも消えてしまうことだろうか。


※自殺方法は試さないでくださいね


~~~~~テンプレート~~~~~

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