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【第二弾】インスタント小説集  作者: 三色団子


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そんなに大事なら


 仕事から帰ると、家の前に女子高校生が落ちていた。


 どうやらお隣さんらしく、家の鍵を忘れて入れないとのこと。


 事情を聞いた手前、「そうですか」と無視するのも気が咎めて家にあげた。


 簡単な夕飯を作ると躊躇いながらも手を付けてくれた。


「うち、共働きの転勤族で転校ばかりしてるんです」


 ぽつぽつとにわか雨のように言葉が降り出す。


「出来上がったコミュニティに短期間で馴染めるほどコミュ力ないし」


「かといってそこに労力割いてもすぐに転校だし」


「一人でいる方が効率的でしょ」


 本降りとなった大粒の雨が夜の濃さを真似た曇天から落ちてくる。


「てかさ。そんなに大事なら私じゃなくて仕事を産めばよかったのにね」


 ご飯はきれいになくなっていた。


「ごちそうさまでした。……あの、たまに食べに来ていいですか」


「一人は寂しいので」


 そんな風に言われたら断れんのよ。


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