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こちとら命懸けてねぇんだわ。  作者: もち。
西の国とのつきあい方
29/124

4

おもむろにミルクパンを取り出して湯を沸かす。

「いやお前そこで何でいきなり湯を沸かすの」

「おねーちゃんもう駄目だ。コーヒーブレイクを求める」

「そもそも殆どお前会話してねぇじゃん!俺ミルクティにして!」

っち、コーヒーはブラックの癖に強烈な甘党なのなんなのお前。

「あとクッキー缶求む」

「仕方ねぇな、特別だぞー」

良い提案するじゃないのこの野郎。

インベントリからマグを追加で三つだしてお湯注ぐだけインスタントなコーヒーとミルクティを淹れる。それからノクトに目を向けたなら何だコイツら、と顔面で語っていたがスルーして

「コーヒーとミルクティどっちがいい?」

と質問を投げかけた。

「……こ、珈琲で」

「ん」

あ、戸惑いながらもちゃんと選ぶんだ。

ノクトの分もコーヒーを淹れたらテーブルの真ん中にクッキー缶を出す。私と海のステンレスマグは海がクリーンしてインベントリに収納した。ノクトは口をつけていないのでとりあえずそれは置いておくことにしたようだ。軽度脱水だからなお前。飲めよ水。

一気に贅沢仕様なお茶会の様相を呈したテーブルを囲み、甘ったるいインスタントのコーヒーを一口啜れば舌先火傷した。あっついわ。しくじったわ。

「ふー……んで、ええと。何だっけ」

「俺等の素性についてのお話だわ。お前いきなり脱線するそのマイペースさ何とかしろや」

「そこはすまんて。でもそれって重要かな。今大事なのはとりあえず殿下を生きてこの森から脱出させることでない?目的物お持ち頂いた上で」

「いやそれ最重要事項だとは俺も思うけどな。正直どうすりゃいいのか解んねぇわ。接敵すること前提に動いた事ねぇもん」

「それな。熊さんもそうだけど、その辺うろついてる虫型が厄介。数が多いし、匂いに敏感そうなんよな」

スメルレスってそもそも他人に対して使えないんだよね。魔法スキルの癖に凡庸性低すぎん?もしかしてコイツ発展形スキルになったら他人にも掛けられるようになるのだろうか。でも今、それを求めてるんだわ。未来の話じゃないんだわ。

「……逆に考えて、匂いの元を置いて行くとか?」

「匂いの元っつーと?」

「殿下の上着。血が染みてるからぽいっと」

「ぽいっと……」

あとは海の服でも着てもらうとして。それであっても体臭は消せないのでリスクカット程度にしかならないだろうが。このオウジサマが隠密スキルを搭載しているとは思い難いし……してたら熊さんと戦って逃げたりしないだろう。

「そもそも、殿下は私たちの素性そこまで知りたいの?」

そこで話題を一度戻してみれば、ノクトは少しばかり言葉に詰まる。とりあえずクッキー一枚齧って糖分を補給。

「知ったところで、例えば私達から離れて殿下一人で森から出られるの?血の匂いをさせながら?」

そりゃ無理ゲーだろう。

「結果として私達がこの森に今居ることは確かで、それは森に許されているということに相違ないわけで。それだけじゃダメなの?」

「何故、素性を御隠しになられるのか」

あ、マップアイコンが黄色に戻った。警戒してるなこれ。敵か味方か判断しかねている、のか。

「だってこの森に棲んでますって言って信じる?」

「は……?」

もう勢いで丸め込もうと思うのだがどうでしょう。そもそも素性が知れねぇんじゃなくて、ないんだわ。この世界において我々の素性なんて。むしろこっちが知りたいわ。何故ここにいるのかなんてことは。

「原住民ですん」

「は、いや、……え?」

「森の外目指して奥から出てきた原住民、それが私達姉弟」

正確に言えば原住民とは違うのだが、もうこの路線で行こう。だっておうち森の中なんだもんよ。おうち帰るつっても森の中帰るのだからそこはカミングアウトしてしまっておいた方が都合が良いだろう。多分。

「だから少々世間知らずなので色々ご容赦願いたいのよ、いやホントに」

「え、は、ええ?」

「それから私達に戦う力は皆無なのでそこの所は期待しないでほしい切実に」

「まってくれ!……ちょっと待ってくれ。整理させてくれ……っ」

片手を上げて待った!とばかりにこちらに突き出してくるノクトに、続けようとした言葉は飲み込んだ。

仕方ねぇなちょっとだけだぞ。私達だって大概お前に驚くほどの新出情報ぶっこまれてんだからそっちも多少混乱するがいいわ。

ふぅ、とまたコーヒーを啜る。今度は火傷する程熱くなかった。程よい温かさが染みる……甘い、うまい。糖分最高か。

「……お前躊躇なくぶっこんだなぁ」

「こっちも色々教えてもらう事を考えたら、世間知らずなのは知っといて貰ったほうがいいと思った。後悔はしていない」

「いやまぁ、そうなんだけどよ……あ、これうめぇ。このジャム何」

「アプリコットだって。真ん中を陣取るだけあってなかなか……」

もりもりとクッキーを食べながら話していると、整理とやらがついたのかノクトがふぅと溜息のように息を吐いて困ったように眉を八の字にしながら私達を見る。

「……その、この森に棲んでおられる、というのは……そもそも、可能なのか?」

「家の周辺だけ安全地帯なんで可能と言えば可能」

「では何故、外を目指しておられるのか」

「うーん……社会勉強?」

「……先程戦う力はない、と言っておいでであったが。如何にして、ここまで出て来られたのか」

「気配と音と匂いを消して物凄く慎重に出てきた」

何だこれ。尋問されてんのか。まぁいいけど。

ところで結局無一文なので薬草買ってくれるのかどうなのか、そこのとこハッキリしてくんねぇかな。いやマジで。でも相場が解らないので買い叩かれるのも嫌ではあるが。とは言え背に腹は代えられない。物価とか貨幣価値とかも学習しなければならんよねこれ。異文化って難しいなぁ。

「物凄く、慎重に……」

「そう、物凄く慎重に。見つからないように逃げ隠れしながら」

「……可能、なのかそんなことが」

「最初、殿下は私達のこと認識できてなかった。違う?」

「違わぬ、な。……そこまで、存在を隠せるものなのか……?この森に棲むということは、そういうことなのか……?」

ぐるぐるとまた己の思考に没頭し始めた。よしよし、いい傾向だ。そろそろ追撃してもいいだろうか。

「で、結局どうするの?そもそも退紅草を必要としているってことは、誰かしら病か何かに倒れたってことだと思ったんだけど、違うの?」

と言うか、キュアポーションの材料なわけだからそれだけで足りるのだろうか。……他はあるのか?否、神代の霊薬とか言ってたから作れなさそう……?

「相応の値段で買い取ってくれると言うのなら、なんならキュアポーションを売ってもいい」

そう続けたならば、はっ、と息を吸い驚きに目を見開いた。そのままこちらを凝視してはくはくと言葉にならないのか口元が戦慄いている。

「ただし、一回分。こっちもそれほど多く出せるわけじゃない。解るよね」

言っておいてなんだが、解らんわ。正直たっぷりあるわ。でもなんだ、あれだ。ワゴンセールみたいに出しちゃダメな気配がしてるので言ってみた。なんだろうなぁ……悪徳商法している気分。うーむ。

マップ上でノクトのアイコンが黄色と緑で明滅している。うわぁ……解りやすいなこれ。信じていいのか、信じちゃ駄目なのか、みたいな揺れる思いが視認できちゃうなんて……なんか、ごめん。若者の繊細な心を覗き見している気分になるわ。おまわりさん、不審者はわたしです。

「そ……れは、願っても、ないことだ、が……そんな、ことが、」

途切れ途切れに動揺丸出しで絞り出された言葉。飛びつきたいお話ですがそれ裏ないですかと言わんばかりだ。

「こっちも社会見学に出てきたわけだけど、ハッキリ言って無一文なのよ。正直出たとこ勝負になるので困ってると言えば困ってる」

飛びつきやすいように相互扶助っぽい空気感にしてみよう。まぁ実際金銭的には困ってるしな。外出たところで人里がどこにあるのかも解らんし。人里発見できても無一文ならまさかのキャンプなわけよな。悲しみに暮れるわそんなもん。

「……キュアポーションなら、ミドル・ポーションだけじゃなく、ハイ・ポーションも……味はえっぐいけど、出せる。選んで貰っても良い」

琴子印のハイポーションは貴重品ゆえに流石にちょっとお出しできませんが、ご容赦ください。

「なんなら鑑定して貰っても構わない」

「つっても、この森から無事に出てからの話になるからそれまでに考えて貰ってもいんじゃねぇの?それともここから四日掛けて薬草採取行くの?殿下」

「……否、それは……そう、だな。不可能、なのだろうな」

「まぁそうな。遠慮なく言うなら不可能だと思うぜ。んでもって、殿下がこの森で死んでも結局目的は果たせないなら、俺等と森の外に行くのが多分一番確率が高い成功ルートじゃねぇかな」

そのかわり、こっちの目的達成確率は下がるけどな!今こそエリアスタンが活躍する時か?囲まれる前提とか、恐怖しかないんだけど。

でも、まぁ。前途ある若者を……こうして言葉を交わした相手を見捨てるというのは流石に大人として、人として、できることではない。何とかしてやらんと、とは思っちゃうよねぇ。

「あとさ。ちょっと色々俺等も聞きたい事あんだけど……」

「なんだろう、か」

「先ず瞳の色について。東西南北で違うもんなの?」

と、海がころっと話題を転換したならきょとんと目を瞬かせてノクトがえ、それ今聞くの?みたいな顔していた。聞くよ。超気になるよ。

「そんなことも知らずに……?」

「いや、だって森の外の事情殆どしらねぇし」

「では何故私が第二王子であると知っておられたのか」

「あ、ごめん。本当にごめん。鑑定しました。まるで知ってて当然だよねと言わんばかりだったので知ってないと拙いのかと思って」

「鑑定の魔道具は出しておられなかったと思うが」

「……それも知りたい。魔道具って何?魔法スキルは使えねぇの?」

「それ私も気になる。あとリグリスダットとかロルクェストって国名?祭典って何するの?祝福って何?なんでこの森聖域なの?」

「は、あの、」

「あと飲み物飲んだほうがいい。軽度脱水ってなってたから身体が水分補給求めてるはずだから」

「ま、まってくれ!」

「あいよ」

「うん、待つ」

矢継ぎ早に気になることをぶつけたならば頭がパンクしたらしい。またしても待った!と今度は両の掌がこちらに向けて上げられた。

そもそも森の外のことなぞ何も知らないのだ。是非とも聞けるうちに聞きだしたい。こちらの住所が森であるという個人情報を漏らしたのだからこれくらいはもう聞いてもなんら違和感はないだろう。

とは言え、どう説明していいのか考えあぐねているようなので再びマップを見たなら黄緑色に落ち着いていた。そして周囲の赤い点が無くなっているので、そろそろ移動のことも考えるべきだろうか。

何にせよ、ノクトの上着と……多分シャツも着てるよな。これらをうまい事使って先ずは移動だ。

でもって、結構やりとりに時間を掛けているもので、時間も結構中途半端におやつの時間、3時ちょい過ぎだ。今おやつ食ってるので間違いじゃない。

という事は、テント出せるだけの広さの有る場所を夕方くらいまでに見つけてしまう必要が出てくる。夜の移動はご法度だ。危なすぎる。こっちの視界は利かないのに夜行性の敵が出てきたら積む。

「海、移動する時殿下に服貸したげて。体格そんな違わないから入るだろ多分」

「あー……そうな。了解」

「野営場所いいとこあるかねぇ……そろそろ考えんと」

「見晴らしいいとこがありゃ一番なんだけどなー……」

ごそごそとインベントリから服を取り出してテーブルの上に置き始める。それを横目にクッキー缶を収納し、こちらは汗拭きシートを取り出しておく。

いや、だって。

殿下、ちょっとその。なんだ。……くさい。

血の匂いと土の匂いと、あと多分汗とか諸々……体臭が。

この若者が森に入ってどの程度経過していてここに居るのかは知らないが、汗みずくになってそれが乾いてしまっているのだろうなぁ……と、思うのだ。冷や汗なのか脂汗なのか、はたまた体温が上がった事による自然発汗なのかは知らないけれど。とにかく、少々におうのだ。

どうぞ拭いてほしい。あと野営場所決めて陣取ったら洗髪してくれ。湯沸かすから。

海がじ、と汗拭きシートを見詰めて、ああ……うん。と小さく頷いたので、多分同じこと思ってたんだろうなぁ……と。互いに目を合わせて、頷き合う。

「と、いう訳で殿下。先の質問は野営中にでもこつこつ教えて貰えたなら全然構わないので、移動の準備しよう」

「近くに敵の気配はなくなったし、日があるうちに移動しようぜ」

「え、ああ。そう……だな。世話を掛けるが……よろしく頼む」

明確に行動を共にするとは言っていなかったが、こうして声を掛けたならそれを拒むことはなかった。本人も恐らく、これ以上一人の行動は不可能だと、熊さんと戯れて思い知ったのだろう。熊さん怖いからねぇ。

流れで一緒に来るよな?的な感じに丸め込めたのでこれでいいだろう。こちらも収入のあてができて何よりだ。

「あと移動の際、殿下のその服使い捨てしていい?」

「あ、ああ。これほど引き裂かれてはもう処分するしかないだろうからな」

よし。許可がでた。処分発言もしているならこれちょっといくつかパーツ分けして何回かに使えるな。よしよし。

とりあえず他人、しかも異性の着替えを見るのは流石によろしくないだろうという事は解るので、椅子ごと背を向けたなら、海が汗拭きシートの説明とかしつつ背中拭くの手伝ったりと世話をする。その時にうっわ腹筋割れてるとか背筋えっぐとか言ってたので大変気になったがそこはぐっと我慢してちゃんとおねーちゃんは見てないぞ。大体海だって腹筋はうっすら割れてるじゃないの。身体能力向上の恩恵ありきだが。私も最近ちょっとうっすらシックスパックの気配が……ないか。そうか。まだか。しょんぼりである。


「うっし、いいぜ空。着替え終わった」

勝手にしょんぼりしている間に着替えが終わったらしく声が掛けられたので振り返る。そしてそこには、

――そのへんの大学生かな?

みたいな殿下が居た。腰に佩いた剣だけが浮いているが、なんかもう……普通。物凄く、普通。

「これは不思議な素材だな。軽くて着心地がいい。しかも温かいのだな」

フリースのボアパーカーがごっついしっくりきてますやん。何ならお気に召してますやん。

「いやー、結構着やせするタイプで俺がちょっとオーバーサイズで着ようと思ってたやつしか入らねぇの」

「え、そんなに。えっぐ」

「そう。えっぐい。上腕二頭筋とか三角筋とかもなかなか……」

怖ぁ……そんな筋肉の塊だったのこの大学生モドキ。

そんなことを口では言いながらも着々とお片づけをしていく。テーブルの上の上着をハサミで切り分けて海と私のインベントリに半分ずつ入れておき、テーブルを収納。椅子は海のインベントリに全部収納。それから、殿下のカップ。中身がまるまる残っているそれを、両手に一つずつ持って突っ立っているのだが……

「飲まないの?飲めないの?どっち」

「あ、……いや、飲む」

すっかり冷めているであろうコーヒーをぐいっと一気に煽り、それから水のカップも一息に飲み干した。それからふぅ、と息を吐き出しぐいと手の甲で口元を拭っている。

……ポーションは飲んでいたので、毒を疑ったということはないと思うのだが。何を考えて手を付けなかったのか……解らん。

空になったカップを受け取りどちらもクリーンして綺麗にしたならインベントリに収納。これで片付けは完了だ。

さて、ここから移動……なわけだが。

とりあえず私と海はスメルレスを掛け直しておく。殿下がいるからあまり意味はないだろうが、三人分の体臭よりは多分マシになるはずだ。

足元にある小石を拾い、先程切り分けた布を一枚巻きつける。それを海に手渡してやれば、心得た、とばかりにへらりと笑う。

「そして海くんの、七つ道具が登場」

じゃーん、とインベントリから手作り感半端ないパチンコがでてきた。お前何なの。アナログ感凄いわ。投げてねのつもりで渡したらそんなアイテム出てくるのかよ。

「適当なこと言ってるけど七つないだろ」

「そのうち増える予定」

そんなことを言いながらパチンコに布巻いた小石をセットしてぐぐっと引っ張る。

「海がこれ発射したら逆方向に歩くから。殿下、心の準備してね」

「歩く、のか、走るのではなく」

「走ったら音がうるさいから、すぐ見つかる。接敵するまではなるべく音を殺して早歩きで移動するから」

「……解った」

「私が前、海が後ろ。殿下はとりあえずできる限り静かに、声を出さずに私についてきて」

「じゃ、発射すんぜー」

バシッ、と音がしたなら結構な速度で弾が飛んでいく。血の匂い付きなので、虫を引き寄せてくれますようにと願いながら結界から一歩踏み出す。

音もさせずに歩き出せば、殿下がついて来る。僅かに足音がするが、お願いした通りできる限り音を殺しているのだろう。木々のざわめきに紛れるだろう大きさなので多分、問題ない。

マップを確認しながら歩を進めて行けば先程殿下と遭遇した場所まで戻る。熊さんはとっくにどこかに行った模様。そのまま足早にその場を突っ切りマップ上では未知の領域に入って行く。

――ここからがなぁ……

油断できないのだ。視野をなるべく広げ、遠くがマップに表示されるよう努めながら歩く。おそらく接敵したなら殿下丸見えだろうから、あまり意味のない行為なのだろうけれど。

息を殺して、それでもさくさく歩いていればマップの端に赤い点。その死角になるように木の後ろに殿下を隠すように移動して、足を止める。

何か言おうとしたので、人差し指を口元に立てて黙ってろとジェスチャーひとつ。

緊張でどきどきと鼓動が五月蠅い。自分の心音が鼓膜を叩くような感覚がする。

海に目配せをしたならこくりと頷いてまたそこらの小石を拾ってパチンコで打つ。敵さんから少し離れた所を一直線に弾が走り、音を立てたのでそれにつられて敵がそちらへ駆けて行くのが確認できた。気は逸らせたようだ。

遠目に見えたその姿は猪っぽい形をしていた。熊さんだけじゃなくてこの辺り猪さんもいるの?鍋物系で攻めてくるの?熊鍋も牡丹鍋も食べたことないけど。

とにかく相手の気がそれている間にまた足を進める。見つかってはいけないアイテムである殿下をいかに死角に誘導するかが肝だなぁとしみじみ思いながら、手に汗握りつつ足早に。


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