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問題児雪だるまレイ  作者: 雪だるま


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7/16

ミイラと蜂蜜とドヤ顔雪だるま



朝。

雪の宮殿に、今日も氷の陽光が降り注いでいた。


それは、静かで凛とした時間――のはずだった。


だが、ある部屋では。


「のだっ♡ママと妹(足短い)の椅子にミイラなど置いてないのだっ♡

蜂蜜もぶちまけてなどいないのだっ♡

アーハッハッハッハ!!!」


めちゃくちゃ置いてあった。



数分前:惨劇の発見


雪の女王が、朝の読書に座ろうとした瞬間。

椅子の上に、乾いた古代風の包帯のかたまりが鎮座していた。


「………………」


女王は、無言で包帯をどかす。

巻かれていた中身は――**氷で作られた“ミイラもどき”**だった。

彫刻技術はなぜか無駄に高い。彫られていた文字は「のだぁ♡」。


その直後、スノレイナの椅子に座った小さな尻が、べちゃりと鳴った。


「……ひゃっ……」


蜂蜜である。


椅子の座面に、濃厚な蜂蜜がたっぷり塗られていた。


スノレイナはびっくりして、

じわっと涙目になった。


「……ぴ、ぴとぴとする……」


「スノレイナ、立ってなさい。拭きます」


雪の女王は冷静に対応しつつ、

部屋の隅――満面の笑みで見守る白い球体に目を向けた。


「……レイ」


「のだっ♡なんの用なのだぁ♡?

吾輩はただここで“静かに芸術を眺めていただけ”なのだぁ♡」


「その芸術、ミイラのことですか?」


「のだっ!?あ、いや、その、ええと……そういう解釈もできるのだぁ!でも偶然なのだぁ!」


「蜂蜜は?」


「偶然垂れただけなのだぁ♡♡♡瓶が自発的に踊ったのだぁ♡♡♡」


スノレイナ(まだ涙目)


「……お、お兄ちゃん……やめてほしい、の」


「のだぁっ!?妹よっ!?今、何を言ったのだっ!?!?」


「……椅子、べたべたで……びっくりして……

気持ち悪かった、の……」


レイ、雷に打たれたような顔になる。


(※白いからわかりにくいが、完全にショック)



数分後:取調べタイム


女王執務室にて、雪の女王・スノレイナ・レイが整列。

椅子は新しいものに交換済み、蜂蜜は魔法で除去済み。


「レイ」


「のだっ!?はいなのだぁ!!」


「あなたがやったことを、すべて話しなさい」


「……のだぁ。ええと……椅子にちょっとしたサプライズを……

喜ぶと思ったのだぁ……ミイラは芸術で、蜂蜜は自然との調和の表現で……」


「スノレイナは泣いてました」


「うわあああああああん!!

ママぁ!吾輩は悪くないと思ってたのだぁああ!!

でも妹に泣かれると罪悪感がっ!のだぁぁ!!うえええええん!!!」


スノレイナ(また涙目)


「ま、また泣いてる……の……?」


「ちがうのだぁ!!今回はお兄ちゃんが泣いてるのだぁ!!!」


「……ほんとに?」


「ほんとなのだぁああ!!うええええええん!!妹に嫌われたら終わりなのだぁ!!」




レイは、その後3時間のお片付け当番を命じられた。

•宮殿の氷床を全部自分で磨く

•蜂蜜が垂れた部分を二度拭き

•ミイラ氷像を全て溶かす(数体あった)


レイは泣きながら言った。


「芸術はっ……っ……理解されぬっ……のだぁ……!!!

吾輩は……世界に……早すぎたのだぁ……!!」


スノレイナは、後ろで見守っていた。


そして、小さな手を差し出した。


「……がんばって」


レイ、瞬時に復活。


「のだぁああああああああ♡♡♡

妹ぉおおおおお♡♡♡やっぱり世界で一番優しいのは妹なのだぁ♡♡♡」


「……でも、椅子に何か置くのはやめて、ね?」


「……のだぁ……反省するのだぁ……」


(※たぶん明日には忘れる)



エピローグ


雪の女王は、静かに日記に記した。


「レイの今日のいたずら:蜂蜜+ミイラ+ドヤ顔」

「対処済。妹の耐性向上中」


その下に、書き足されるようにこうあった。


「……とはいえ、あの子たちは、今日も仲がいい」



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