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Q:新婚旅行とか行ったんですか? A:山籠もりが旅行に含まれるなら


 2560文字→2578文字

 最近文字数が少ないですね。キリがいいってのもありますが


 アビーとの相性最悪。アビーの主要なスキルは、確か身体能力強化系だったはずだ。水遊びをする女子高生みたいに、掬った水をかける動作で湖の水位が変わったあの光景が懐かしい


 細マッチョなアビーからは考えられない力だったし、本人も攻撃力だけなら魔王の中で一番とか言ってたから、まず間違いない。純粋に強いと思われる

 だからこそ解らない。その純粋な戦闘力の高さに相性なんてあるのだろうか?


「『ウィリアム。仕事はどのくらい終わっているのかな?』」


 アビーの相性最悪の強敵を考えていると、大魔帝王が今度はウィルに向かってそんな質問を投げかけた。ウィルは俺を助ける為に三日もこの副都から姿を消した

 その付けを今取り返しているのだろう


 机にかじりついて資料と格闘していたウィルが手を止めて答える。背もたれに体重を預け、椅子の前足が浮いて背を目一杯伸ばす。開放感満載の顔だ


「言われた通り、三日でふた月分の仕事を済ませましたよ」


 それはなによりだ! 大魔帝王の嬉しそうな声に続いて


「『じゃあ、アンゴレにここの仕事は任せて。ウィリアムとカタリナはキリルの護衛を頼むよ』」


 なんの話じゃい? まるで聞いた事もない会話に首をひねる。だがその疑問も傍観者を決め込んでいると段々と話が分かってきた


 まず、俺とアンを助ける為に空けていた期間の仕事は、俺の寝込んでいる一週間の内に済ませたようで。今言っていたふた月分の仕事というのは、三日前から連絡を入れている大魔帝王が頼んでいた事だそうだ

 ウィルの仕事量は異常だが、その理由は普通に考えれば簡単な物だった


 そもそも俺がこの副都のセーフフィールド外に出たら、ライラじゃなくてもまた魔獣に襲われるのはおかしい事じゃない。アンが死んでいようが生きていようが、その身体が目的ならば保護をしていた俺を狙うのも自然

 そう考えると俺は死んだアンの身体を持ち運んでいる猟奇的なエルフという事になるのですが


〈十三歳にして腹筋の割れたイケメンにプロポーズする気持ちの悪い男ですからそれくらいしそうな物です〉


 全魔眼の毒舌スキルは絶賛上昇中。酷い言われようだ。大体この目ん玉、都合が良すぎるんだよなあ。アンを助けるときだけ俺の事を様付けで呼んだりしてさ

 アンなんてそのまま名前呼びですよ。俺への感謝を込めて名前で呼んでくれてもいいのよ?


〈お、覚えていたんですか? というか聞こえて〉


 あったり前だろ。ちゃんと聞こえてたわ。あの言葉だけ

 流石に恥ずかしかったのか全魔眼はそこで黙りこくってしまった


「『まあ、いい機会だ。二ヶ月を夫婦の旅行気分で行って来なよ』」

「大魔帝王様。護衛を旅行というのは。いや、嬉しいですけど」


 三メートル級の身長を持つカタリナさんが、嬉し恥ずかしそうに身体をもじもじとくねらせる。甲冑着てその姿は少し見るに堪えない。大体彼女の顔を知らないし、腹筋があれば話は別だが

 というか。カタリナさんとウィルって夫婦だったんだ。……カタリナさんに腹筋があれば、俺とウィルは同じ趣味どうし


「いいじゃないか。行きは確かに護衛だが、帰りは二人っきりだよ」


 爽やかに笑うウィル。続けてカタリナさんに出発の準備をお願いする。嬉しそうに返事したカタリナさんは仕事部屋を後にした


「キリルとアンちゃんも準備をするといいよ。今日の昼には出るから」

「随分速いな。アンの服とかも新調しないといけないし、何より旅をできるようになるまで時間がもう少し欲しいのだが」


 考えていた事を言ってみた物のウィルはなんでもないように言い切る


「そこは大丈夫。君が寝込んでいる間にアンちゃんも色々頑張ってたから」


 アンにとっての一週間はそんなに軽くないと思うの。そうは思ってみた物の、アンもアンでガッツポーズをして。私いけるよ! みたいな顔をしている

 まあ、俺が全力でサポートすればいいか


「私も頑張って左手で色々できるようになったの!」

「へえ」


 以外も以外。確かに手の欠損で大事なのは利き手の交換だ。右利きならば左手に利き手を替える。これは、食事だったり文字を書く。服を着る時のボタンなんかにも言える重要な事だ


「それにパパの作ったこの椅子のおかげで沢山動けそうなの」

「それを含めて義肢も付けて欲しいんだけどな」

「話し合いが必要」


 のを付けないくらい義肢が嫌いらしい。まあ、まずは車いすの扱いから上手になってもらうか

 何度も考えて、結局頷く。アンに車いすの進め方を教えて先に旅の準備をしてもらう


 俺も一緒に部屋を出て行かないのは大魔帝王の通信がいまだに続いているからだ。黙って出て行くのも失礼だろう


「ところで、ここから二ヶ月でラサンに行けるんですか?」

「無理」「『無理』」


 無謀な旅なのかもしれない


「『大丈夫。バネカーに連絡して彼にもラサンに向かう事になっている』」

「キリルをバネカー君に護送してもらうってことさ。俺の仕事はそこまでだ」


 なるほど、お義兄さんも戦争に参加するのか。……強いの? あのお方は情報処理が仕事って聞いたし、魔王にも戦闘の得意不得意があると思う。第六魔王って事は一番弱いのでは?

 しかし、俺なんかより弱い魔王なんていないと確信してるから大丈夫だろう


「『そうだ。ウィリアム。この前ここに来た時、絵を置いていったろ。キリル君にも見せてあげてくれ』」

「ああ、あの大砲ですか。人間って本当に物作りが得意ですよね。俺にはあんなの作れません」

「『私も構造さえ解れば作れるんだけどね』」


 仕事椅子から立ち上がるウィルは迷わず資料の山の中から、数枚の紙を取り出した。迷わず出てきた所を見ると、この部屋の中にある紙の束の中身を全て記憶しているとしか思えない

 魔王の記憶能力が高過ぎて気持ち悪い。む、アビーはそんなこと無かったな


 束を受け取って書かれている絵を見る。絵って言うよりも写真に近い。そんなレベルで上手だった

 しかし、絵の内容は最悪。俺も詳しい訳じゃないが、これは駄目だ。科学力が違い過ぎて戦争負けるかもしれない


〈うわぁ、これって〉


 俺も内心全魔眼みたいな反応だ。さっきのユルい会話を見れば解るが、大魔帝王もウィルもこの大砲の恐ろしさが解っていない


「ウィル! 急ごう!」

「大砲の事知ってるのか?」

「『本当かい? 私達にはよく解らなくてさ』」


 正直これを海上から撃てるとかあり得ないと思うが、ここは異世界。足場を作ればどうにでもなる


「俺の知っている大砲で最強です」





 という訳で主人公視点で進める事になりました

 何を言っているのか解らない人は私の活動報告をご覧ください(見る価値はありません)


 そのあとにアビゲイル視点をお送りする事になりました


 さあ、では本編に入ろう

 昨日の活動報告を書いた時点では気がつかなかったのですが、ブックマークが百を超えました!


 ありがとうございます

 ですが、一話投稿する事に高確率で百人に見られると考えるとおっかなびっくりです

 でも、週間の来場者数を見ると五百人に見られてるのですね


 ……震えが止まらねええ!(意味は各自のご想像にお任せします)


 2017年5月11日 最初はウィリアムの護衛期間が一か月だったのですが、大まかな移動距離を考えてたら都合が会わなくなってしまったので変更します

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