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ガルダン  作者: 角筆夫
解体ロボ会社 コワシヤ本舗
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23/35

少年オムロン


「誰だ」


 ゴルダンは叫んだ。すると、回線に割り込んできた者がいる。全方向スクリーンの片隅に映った人影は……。


「しょ、少年?」


黒髪で赤き瞳の二十歳もいかないような少年が、新型のザゴに乗っていたのである。その新型は、カラーリングが違っていて、真っ白であった。頭に三角の棘がある。


「お前たちは、ガルダンを盗もうって言うんだな!俺は、オムロン!そうは問屋が卸さねえぜ」


というと、ゴルダンのザーゴも殴られて吹っ飛ばされた。


「小僧、やりやがるな」


ゴルダンはすぐにアジマススラスター(旋回式推進器)を噴射させて、ザーゴを起き上がらせると、ガルダンに向かってジャンプする。


「うおおおおおおお」


少年の操るガルダンは、瞬時に、エネルギーコンデンサの充填音を響かせると、強烈なパンチを繰り出してザーゴの頭の装甲を半分陥没させた。


「パワーが全然違う」

「そうだ。このガルダンは最強ロボなのだっ!」


というと、ザーゴのことを蹴り飛ばした。ザーゴがもう一回、立ち上がろうとした時、脇にあったビームライフルを一射する。


「ドゴオオオオン」


強烈な火花を起こしてから、ゴルダンの乗ったザーゴも爆砕した。


「社長、こいつはヤーバいですよ」


と私は叫んだ。


「ここは、私が引きつける。君は逃げろ」

「わかりました」


私は、作業用ザーゴを上手く操って巨大な運搬用トラックの元までゆく。背後で爆発音がする。


「しゃ、社長!!」


あとは、美人トラック運転手カトリーヌと、爆乳秘書エリーゼしかいなかった。


 「ガルダンさん、死んじゃいやー」


と秘書のエリーゼは泣き叫んだ。


「ガルダンは新兵器のロボです。死んだのはゴルダンですよ」


と私がいうと、エリーゼは


「じゃあ、ゴルダンさん、死んじゃいやー」


 と泣き叫んだ。

 すると、草藪から黒焦げになった椎名小豆太郎がやってくる。


「私のことは嘆かないのかね」


と声をかけてくる。


「あ、もちろん、社長のことも心配していました。当たり前すぎて口にしなかったんです」


と秘書は言うと、ヨロヨロしている社長を助け起こした。


「俺たちも生きているぜ」


 というと、草藪からゴルダンとクランプが現れる。


「ゴルダンさーん」


と爆乳秘書は抱きついてきた。社長は悔しそうに呟く。


「認めたくないものだな……、ゴルダンがこんなにモテていることを」

「そんなことよりも、逃げなきゃ。あの白い悪魔が追ってきますぜ!」


 とクランプ。


「よし、静馬君。君が、ザーゴに乗って奴を引きつけるんだ。時間稼ぎをしてくれればいい。その間に、私は逃げるから」

「えええ?えええ???」

「君のロボット乗りの技量なら、奴を倒せる……何故なら君は、ニューマンだからだ」

「ニューマン」

「ああ。人類は、ニューマンによって革新される。君は十分にニューマンの素質があるよ」

「社長、その言葉、信じていいんですね」

「少なくとも私はそう思う。この、赤い獅子座群の……私がな……」

「わかりました。やってみます」


というと、整備不良のためか、コックピットのリニアレールが歪んで、シートが激しく揺れているザーゴをなんとか操縦して、またさっきの工場のところへと向かうのであった。

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