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第87話 呪具

斥候からの情報だけを頼りにしたいところだけどそれだけでは範囲が広すぎる

かといって、魔力探知で探そうとしても相手の魔法の無効化でできない可能性だってある


どうすればいい?


「主、ここは私の力をお使いください」


シルクには何か案があるようだ

「何をするんだ?」

「私の角で盗賊団のアジトを探します」


角で?

どうやって?


シルクは角を地面に突き刺す


そこから魔力を通している


10秒も経たないうちに

「主、見つけました」

「本当か?」

「はい、ここから南におよそ1km先の地下に潜伏しています」


地下か


「それと、一つ注意していただきたいことがあります」

真面目な顔で見つめるシルク

「彼らの中に呪具を持っている奴がいます」

「呪具・・・?」


初めて聞くアイテムだ


角で探知しただけでそんなことも分かるんだ

神獣という名も伊達じゃないな


「呪具とは、自らの命を代償に力を与える道具の事です。今ではほとんどが壊されて、数も10から20ほどしかないとも言われています」

「じゃあ、斥候が言ってた魔法を無効化するのも」

「おそらく、呪具の力だと思われます」

「壊すにはどうすればいい?」

「2つの方法があります。一つは物理的攻撃での破壊、もう一つは呪具が持つ魔力以上の魔力で破壊する。ほとんどの場合は前者が多いです。呪具は魔族に匹敵するほどの魔力量を持っていますから」


そんな代物があったとはな

でも、所持している者にとっても危険な事だ

そう長くは生きられないだろう


とにかく、シルクのおかげでアジトが分かった


あとはどうやって国王陛下たちを救うか


相手は魔法を無効化する者

だとすれば、物理的攻撃で破壊するのがセオリーだろうな


だけど、その前に確認


「シルク、さっきの探知で盗賊は何人いるか分かった?」

「100人ほどですね」

「それは、国王陛下たちを含めて?」

「いえ」


100人か

さすがに僕だけではきついかな


「怖いのですか?」

「うん、ちょっとね・・・」

「大丈夫です、私がいるじゃありませんか」

「でも・・・」

「あと、もう一人こちらに近づいてくる人も」

「え・・・?」


こっちに近づいてくる?

誰が・・・?


魔力探知を発動していなかったから気付かなかった


近づいてくる人は・・・


「シュルスター?」


それをみた本人も驚いた様子だった


「お、お前!地下牢にいたんじゃないのか!?」

「ああ、ちょっとした事情があってね」


後ろの男は

間違いなく盗賊団の一人


面倒なので眠ってもらった


「お前、こういう時は手加減しないよな」

「悪人には手加減しない主義なんだよ」

「で、ここまでの経緯を話してもらえないか?」


彼に事情を一通り説明


「そうか、そりゃちょっとヤバいわな」

「今は、殿下が城を守っている。こっちも急いだほうがいいんだろ?」

「ああ、外に出る前に奴ら女どもを犯すとか言ってたぜ」


一刻を争う事態だ

「二人とも、私の背中に乗ってください」


僕たちはシルクと共にアジトへ向かう


「ここが、そのアジトか」

「ああ」


木が生い茂った森の中だ

この地下がそのアジトだ


ちなみに眠っていた男は

シルクの背中に乗せるにはさすがに狭いので

無属性魔法 浮遊で運んでいた

囮として使うためだ


「気を付けろよ、リーヴェル」

「分かってる、行くぞ」


収納魔法から日本刀を取り出し、いざ!!

どうも、茂美坂 時治です

キーアイテム登場です

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