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第34.5話ー1 神獣の目的

加筆修正しました

ザーク地区の復興も落ち着いたころ、僕は神獣たちと休憩している


「ふぅ、建物の修復もあと少しですね」

「ああ、でもその建物はフェニックスの双子が壊しちまったんだろ?」

「い、痛いところを突かないでください!!」

「まぁまぁ、そう喧嘩しないの」


こんなやり取りしてるのはもう見慣れた


「さて、この休憩中に君たちに3つ聞きたいことがあるんだ」

「何なりと言ってください」

「一つ目の質問、僕に近づいた目的は何だ?」

「ああ、それは簡単な事ですよ。ステータスの称号に神の領域を超えし者がありましたよね?」

「うん、それが?」

「その称号を最初に手に入れたのがあなたなんです」

「へぇ、そうなんだ・・・。じゃなくて!それが僕に近づいたことと何の関係があるんだ?」

「神すなわち創世神ニクリル様があなたの力を神と同等の力を持ったと認めたからなんです。そして、我々神獣は神々からあなたの眷属として生きていきなさいというご命令を頂きました。最初は神獣の姿のままあなたのところへ向かおうとしたのですが、白虎が周囲の人がどうしてここに神獣がいるんだと思われパニックになる可能性が高いと懸念され、我々は彼の進言によりそれぞれどこにでもいそうな動物になって、あなたに近づいたという訳です」

「そうだったのか・・・。ん?でも、ちょっと待って。そもそも神獣ってこんなに数が多いの?特に白虎が5頭もいるのは今考えれば明らかにおかしい」

「ああ、それはマスターの魔力量が関係してるぜ」

白虎のリーダーが答える

「僕の魔力量?」

「おうとも、俺たち神獣を使役するには莫大な魔力が必要になる。神獣だけじゃなく魔獣を使役するときも大量の魔力を消費する。まあ、神獣よりかは少なくて済むけどな。一般的な人が持つ魔力量より多い人やSランク冒険者でも魔力が多い人なら魔獣でもせいぜい1~2頭を使役できるくらいだぜ。これが普通だ。でも、マスターの場合は桁違いの魔力量を有している。これだけの神獣を一度に使役させるなんて普通なら絶対にありえないからな。しかし、マスターの魔力量は底が知れねぇ。今後もさらに神獣や他の魔獣共も使役できる可能性は十分にある。そうなれば、あんたは正真正銘の世界最強の冒険者になるぜ」

「いやいや、もう我々を使役できてるから、すでに世界最強じゃないですか」

「・・・それもそうか」


世界最強・・・ね

あまり実感がわかないけどね


あと、やっておいた方がいいと思う事が一つある

「そうだ、君達にも名前を付けた方がいいんじゃいかな?」

「名前・・・ですか」

「うん、白虎だったら5頭全員反応するでしょ?だから、それぞれに名前つけたら区別がついて紛らわしいこともなくなる」

「なるほど、それは言い案ですね」

「俺も賛成だ」

「俺っちも」

「私たちもお願いしますわ」


よし、そうと決まれば名前を決めなくてはな

できれば、彼らに相応しい名前を


案を思いついたものの、なかなか思い浮かばない


色とか性格とかでも決められるかな


考える事15分ほど

ようやく彼らの名前が決まった


まずは白虎


リーダーはマックス

何だかチャラいのはボルト

しっかり者はレイズ

真面目なのはエミル

かなりの人見知りなのはヒューズ


次にケルベロス


リーダーはタロス

3兄弟の名前はそれぞれ、フィーオル、カイン、ジュミルとなった


フェンリル

僕の背中をのせてくれた彼はタイシ

もう一頭はサム


最後にフェニックス

兄はトニー

妹はオリビアとなった


「みんな、これからもよろしくね」

「「「「「はい!!!」」」」」



「ちょーっと待った!!」

1頭のドラゴンがいきなり叫ぶ


「我の名前は?」

「君は元々エドラーという名前がついてるじゃないか」

「・・・あ」


エドラーが顔を真っ赤にすると同時に、神獣たちは笑った


彼らが落ち着いたところで

「2つ目の質問をしたい。君たちを使役してるという事は僕が持っている加護にも関係しているのか?」

「勿論でさぁ。あっしらフェンリルは酒神グルン様に仕える神獣ですぜ」

「で、我らケルベロスは戦神バックス様」

「私たちフェニックスは地母神フォールデック様」

「そして、俺たち白虎は水神ジェリト様だぜ」

「あれ?じゃあ、創世神ニクリル様に仕える神獣は?エドラーつまりドラゴンか?」

「いいえ、我は神獣ではありません」

「え?どういう事?」

「我のようなドラゴンは魔獣の類に入りますが、神獣に最も近い魔獣ともいわれています。その理由としては魔獣の中では一番の力があるものの神獣のように圧倒的な力を持っていないという事ですね」

「いや、十分強いと思うけど・・・。それじゃ、ニクリル様の神獣は?」

「「「「・・・」」」」

神獣たちは黙り込む

「どうした、黙り込んで」


タロスが体を少し震わせながら言う

「・・・ニクリル様の神獣は我らよりもはるかに大きくこの世界丸ごと破壊できそうなほどの圧倒的な力を持ったものです。その名は・・・」

「その名は?」

「ヨルムンガンド・・・です」


ヨルムンガンド

確か北欧神話に登場する大蛇だったっけ


「という事は、海に出ないとヨルムンガンドには会えないのか?」

「そうなりますね」

「いつか、会ってみたいな」

「いや、やめておいた方がいいですぜ」

タイシが止めに入る

「どうしてだ?」

「あいつは、気性が荒い性格の持ち主で気に入らない奴は得意の水ブレスで木端微塵にしちまうほどなんでさぁ。いくらあっしらを使役してるマスターといえど、奴を使役できるかの保証はできませんぜ」

「そうなのか・・・」

「なので、ヨルムンガンドを使役させるのはおすすめできねえんでさぁ。それに、あまりの巨体故に使役するための魔力の消費量も桁違いですぜ。使役するための魔力消費量は魔獣や神獣の大きさに比例しますんでね」


確かに、エドラーを使役したときかなりの魔力を消費した

仮にヨルムンガンドを使役できたとしても、その時の魔力は完全に枯渇しているかまだ残っているかは実際にやってみないと分からない

だったら、

「僕は絶対にヨルムンガンドを使役させてみせる。そのためにも、また魔力を鍛えないとな」

「す、ストイックすぎるでしょ、マスター・・・」

「それがマスターのすごいところなんでしょうね」



「さて、最後の質問だ。僕は神の領域を超えし者という称号を持ってるけどそれを手に入れるための条件は何だ?」

「それが、私たちもわからないんです」

「は?」

神獣でもわからないことってあるの?

「考えてもみてください。もしその称号を手に入れるための条件が開示されていたら、どうなりますか?」

「・・・そりゃ、手に入れるために必死になるだろうな・・・」

「本当にそう思いますか?」

「何が言いたい?」

「じゃあ、世界中に開示されたと仮定します。そうすれば、世界中の人々が必死になることはマスターも承知していますね。ですが、問題はここからなんです。何人かがその称号を手に入れたとしましょう。多くの人が彼らに称賛するでしょうね。しかし、中にはそれを悪用する人も少なからずいると思います」

「悪用?」

「誰よりも強い力を持った者が、戦争のためにその力を使ったり、犯罪などに使われたりしたら、その称号の価値観が大きく損なわれてしまう危険性が高い」

「そのリスクを避けるためにあえて条件は開示していないと」

「おっしゃる通りです。これは主ご自身でもわからないことだと思います」

「それもそうだね。でも、僕はそれを手に入れたからって悪用するつもりなんざ毛頭ない」

「だからこそ、我ら神獣はあなたに仕えているんです」

「じゃあ、他の称号も?」

「同様です」


なるほどね、うまい事やろうとして実際は悪用していたとなれば話にならないからな

一つ勉強になったな

どうも、茂美坂 時治です

ようやく神獣の名前決まりました

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