第27話 鑑定眼
翌日
僕とシーナさんはザーク地区の3番街に向かう
「シーナさん、鑑定眼というのは?」
「その人のステータスすべてを見ることが出来る目を持つ人の事よ。ただ、世界でも10人はいるかいないかと言われているほど稀有な存在なの。こういう人たちは生まれつき持っている能力といっていいわ。私はそんな能力はないから」
「いや、生まれつきの能力がすべてじゃないでしょ?努力して身に付けた能力だってあるじゃないか。シーナさんでいえば、金の流れを見抜く能力だったりそれ以外にもあるんじゃないかな?」
「リーヴェル君は?」
「僕?僕は・・・、何だろう・・・?そこまで考えたことは無いな・・・」
「私から言えば、魔力量を極限まで引き延ばした能力かしら?」
「それもそうだね。でも、こういうのって、自分では気づきにくいから他人から聞いてみて自分はこういう能力を持ってるんだって自覚できる。それって、大事なことだと僕は思う」
「それは同感ね。っと、着いたわよ」
3番街の真ん中あたりに位置する建物のドアを開けると
使い古した椅子や机、ボロボロの鞄に古びた時計といった
レトロな雰囲気を醸し出している店だ
ここの店主はどんな人だろう?
「あ、シーナさん。お久しぶりです」
現れたのは、ショートカットの銀髪で赤と青のオッドアイの女性
「セフィルさん。元気そうですね」
「あら、そちらの赤髪の人は?」
「紹介します。リーヴェル・ジェスナー君です」
「ああ、噂の冒険者さん?」
やっぱり、ここまで広まってるんだな
でも、女の子と言われないのが意外だな
「はじめまして、リーヴェル・ジェスナーです」
「私はセフィル・ルリットといいます。それで、ご用件は?」
「僕のステータスを鑑定していただきたいと思って来ました」
「なるほど、ギルドの水晶はすべてを見るという事ではないとシーナさんから聞いたのですね?」
「はい」
「私が見るステータスは名前や年齢はもちろん、属性適正度、魔物の討伐数、獲得したスキルおよびそのレベル、加護、称号、そしてそれらを総合してのランクです。しかし、それが一生変わらないという事はありません。努力次第で、すべてがガラリと変わることもよくあることです」
それは、村での修行でよくわかっている
どれほど苦しんだか・・・
今思えば、ちょっとやり過ぎたかなと・・・
「私が見るのは現時点でのステータス。今後のステータスを見ることは出来ません。なので、たいていのお客さんは年に1度のペースで来られるのが一般的です。リーヴェルさんももし、今後のステータスが気になるなら、定期的に来ていただいても大丈夫です。ただ、その場合は予約を取る必要があります。なにせ、もう半年先まで予約済みの方が大勢いますから。ですが、今日は偶然にも誰の予約もない日なんです。こういう日はめったにないんです」
そうなんだ
「初めての方にはここまで話すのですが、何か不満な点はありますか?」
「いえ、ありません」
「では、早速あなたのステータスを鑑定させていただきます」
店の真ん中にある椅子と机に対面で見つめる
「それでは、私の目を見てください。泳がせないようじっと見てください」
オッドアイの人を見るのは初めてだ
オッドアイって、こんなにきれいな目なんだな
「では、平常心を保ったまま」
「はい」
セフィルさんの目が少し光る
鑑定している状態なんだ
数分後、光は消える
「・・・」
が、セフィルさんは黙ったまま
「あの、何かおかしな点でもありました・・・?」
問いかけても返事がない
どうしたんだ?
「あ・・・」
「あ?」
「あなたの・・・ステータス・・・」
「はい・・・」
「す、凄過ぎる・・・」
「え?」
「今から紙に書きますので、目を通してください」
紙に書かれていたのは
リーヴェル・ジェスナー
年齢:15
属性適正度
火:SSS、水:SSS、土:SSS、風:SSS、雷:SSS、光:SSS、闇:SSS、無:SSS
討伐数
ブラックベア:216頭、ニードルスネーク:197匹、ポイズンタイガー88頭、ゴブリン:1830匹
スキル
家事:レベル7、運動:レベル10、動物愛:レベル10、嗅覚:レベル9、聴覚:レベル10、視覚:レベル10、味覚:レベル10、、触覚:レベル10、マナー:レベル10
加護
創世神ニクリルの加護、戦神バックスの加護、水神ジェリトの加護、地母神フォールデックの加護、酒神グルンの加護
称号
神の領域を超えし者、大賢者、すべてに愛されし者
総合ランク:SSS
となる
「ちょ、ちょっと待って!リーヴェル君このステータスはとんでもないわ!しかもスキルレベルもほとんどがレベル10って・・・」
「その、スキルのレベルの最大は?」
「レベル10よ。つまり、あなたは、ほとんどのスキルを完璧に使いこなせるということ。それに、加護の数も尋常じゃない。多くの人は1つか2つほどなんだけど、6つの加護を持つ人なんて初めて見た」
「私も最初は目を疑いました。ですが、鑑定眼は本当の事を見るので偽ることは不可能です」
「じゃあ、今の僕のステータスは・・・」
「「とんでもないってこと」」
ギルドで登録したステータスとほとんど変わらない
まぁ、まだ2日しか経ってないんだけどね
どうも、茂美坂 時治です
執筆していると、リーヴェル君はすごいなって改めて思いますね




