ep9 大魔王の過去
ここは…どこだ?
辺りは一面漆黒の闇に包まれている。何も聞こえない何も見えない何も感じない。
とりあえず歩き続けてみるとしよう。
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どれくらい歩いたことだろう。前方に光が生まれた。他にここを抜ける方法も思い付かない。向かってみるとしよう。
そして光が目前にある所まで来た。光からは笑い声や呼ぶ声、話す声が聞こえる。
入れる。直感としてそれを感じた。
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「魔王様」
「おぉ。ルナではないか。どうした何かあったのか?」
「次代魔王様が会いたいとおっしゃってます」
「そうか。 通せ」
これは…俺…いやルナの記憶?
これは昔俺がまだ幼きころ、先代に会おうとしている場面だろう。
「先代様。久しぶり」
「扇真。お前を久しぶりに見たな。 ルナいつ振りだ?」
「2~3ヶ月振りと記憶しています」
「そうか。 もうそんなに経つのか」
先代。きっと俺よりも強いだろう王の中の王。俺にはあそこまでのカリスマ性と強さを持ち合わせていない。
だが死んだ。どうして死んだのかは分からない。ただ死んだと。ルナに、そう言われてしまった。
…この記憶の中にその答えがあるのではないか?最後まで、しばらく、記憶を辿るしかないようだ。
「して、何用でここに来たんだ?」
「先代様に体術を教えて欲しい」
「はっはっはっ! そうか扇真も体術に興味が出たか! なら教えよう。庭で待ってろ」
「分かった」
そうだ。ここで体術を教えて貰ったのだ。ということは次は庭の記憶か。
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「駄目だな。扇真。 何故か分かるか?」
「分からない。 どうしてそんな上手く投げれる」
「お前は力みすぎなんだ。 体術…いや武術というのは力を入れすぎてはいけない。力は上半身に虚を、下半身に実をつけろ」
「…?」
「まぁそうか。 分からないものだよな。 これは感覚だ。 大丈夫そのうち分かるようになる」
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次の瞬間。一転空は暗く、燃え盛る炎と崩れる街が見えた。
「魔王様助け…」
「ま…て…やめ…」
「死にた…くない」
辺りは阿鼻叫喚の地獄絵図と化していた。
「次期魔王様には触れさせない」
「そいつが?弱そうだなぁ」
俺はルナに複数人から護られている。おそらくここに攻めた来たやつらだろう。
「魔術 水地天!」
敵の頭上には水のように波打つ地面がある。ルナの得意技だったものだ。
ルナはその地面を自在に操り、ほとんどの敵を倒した。
「はぁっ、はぁっ、」
「ルナ。助かった。大丈夫か」
「大丈…夫です。魔力切れになりかけているだけなので、」
「ルナ。この薬を飲め。魔力薬だ」
「助か…ります。次期魔王様は隠れてください」
その瞬間街の中心部を光が満たした。
「あそこには…魔王様が…」
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「魔王様!ご無事ですか!」
だが、ついた時には手遅れとなっていた。
先代は右腕がなく、肝臓の付近を貫通されていた。
「…ルナか…」
「魔王様! 今すぐにピクシーを呼んできます!」
「いやいい。 もう手遅れだ。 だが2つ頼みたいことがある」
「魔王様! これ以上話さないで下さい! 傷が…穴が開いてしまいます!」
「もう…塞がらない。それよりも次代に繋げることが…大切だ」
「魔王様…」
「まず1つ目は、扇真を…、育てて、魔王として君臨させてやってくれないか…」
「…はい」
「次に、扇真に…ずっとついて…やっていてくれないか…」
「魔王様! もうこれ以上は、! 教えて下さい! 誰に、誰にやられたのですか!」
「それは…―――…」
「魔王様? 魔王様!」
そして先代はこの世を去った。幾つかの謎を残し…
作者のお話
今、部活で勇気100%などをやっているのですが、どうしてもタンバリンの八分が出来ないんですよね。何かコツとかありますかね。




