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転生大魔王の街防衛記  作者: 雨香


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9/11

ep9 大魔王の過去

ここは…どこだ?


辺りは一面漆黒の闇に包まれている。何も聞こえない何も見えない何も感じない。


とりあえず歩き続けてみるとしよう。


―――――――――


どれくらい歩いたことだろう。前方に光が生まれた。他にここを抜ける方法も思い付かない。向かってみるとしよう。


そして光が目前にある所まで来た。光からは笑い声や呼ぶ声、話す声が聞こえる。


入れる。直感としてそれを感じた。


―――――――――


「魔王様」

「おぉ。ルナではないか。どうした何かあったのか?」

「次代魔王様が会いたいとおっしゃってます」

「そうか。 通せ」


これは…俺…いやルナの記憶?


これは昔俺がまだ幼きころ、先代に会おうとしている場面だろう。


「先代様。久しぶり」

「扇真。お前を久しぶりに見たな。 ルナいつ振りだ?」

「2~3ヶ月振りと記憶しています」

「そうか。 もうそんなに経つのか」


先代。きっと俺よりも強いだろう王の中の王。俺にはあそこまでのカリスマ性と強さを持ち合わせていない。


だが死んだ。どうして死んだのかは分からない。ただ死んだと。ルナに、そう言われてしまった。


…この記憶の中にその答えがあるのではないか?最後まで、しばらく、記憶を辿るしかないようだ。


「して、何用でここに来たんだ?」

「先代様に体術を教えて欲しい」

「はっはっはっ! そうか扇真も体術に興味が出たか! なら教えよう。庭で待ってろ」

「分かった」


そうだ。ここで体術を教えて貰ったのだ。ということは次は庭の記憶か。


―――――――――


「駄目だな。扇真。 何故か分かるか?」

「分からない。 どうしてそんな上手く投げれる」

「お前は力みすぎなんだ。 体術…いや武術というのは力を入れすぎてはいけない。力は上半身に虚を、下半身に実をつけろ」

「…?」

「まぁそうか。 分からないものだよな。 これは感覚だ。 大丈夫そのうち分かるようになる」


―――――――――


次の瞬間。一転空は暗く、燃え盛る炎と崩れる街が見えた。


「魔王様助け…」

「ま…て…やめ…」

「死にた…くない」


辺りは阿鼻叫喚の地獄絵図と化していた。


「次期魔王様には触れさせない」

「そいつが?弱そうだなぁ」


俺はルナに複数人から護られている。おそらくここに攻めた来たやつらだろう。


「魔術 水地天(すいちてん)!」


敵の頭上には水のように波打つ地面がある。ルナの得意技だったものだ。


ルナはその地面を自在に操り、ほとんどの敵を倒した。


「はぁっ、はぁっ、」

「ルナ。助かった。大丈夫か」

「大丈…夫です。魔力切れになりかけているだけなので、」

「ルナ。この薬を飲め。魔力薬だ」

「助か…ります。次期魔王様は隠れてください」


その瞬間街の中心部を光が満たした。


「あそこには…魔王様が…」


―――――――――


「魔王様!ご無事ですか!」


だが、ついた時には手遅れとなっていた。


先代は右腕がなく、肝臓の付近を貫通されていた。


「…ルナか…」

「魔王様! 今すぐにピクシーを呼んできます!」

「いやいい。 もう手遅れだ。 だが2つ頼みたいことがある」

「魔王様! これ以上話さないで下さい! 傷が…穴が開いてしまいます!」

「もう…塞がらない。それよりも次代に繋げることが…大切だ」

「魔王様…」

「まず1つ目は、扇真を…、育てて、魔王として君臨させてやってくれないか…」

「…はい」

「次に、扇真に…ずっとついて…やっていてくれないか…」

「魔王様! もうこれ以上は、! 教えて下さい! 誰に、誰にやられたのですか!」

「それは…―――…」

「魔王様? 魔王様!」


そして先代はこの世を去った。幾つかの謎を残し…

作者のお話

今、部活で勇気100%などをやっているのですが、どうしてもタンバリンの八分が出来ないんですよね。何かコツとかありますかね。

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