ep3 研究所長「識」
数時間後、扇真は街の中心部にいた。目的はある人物に会うためである。
「どうだ?何かわかったか?」
「うん。少しだけわかったかな」
そう聞いた扇真に返答するのは、研究所長『識』である。
「そうか。なら教えてもらおう」
「んーとね。まず結論から言うとなぜこうなるのかはわからなかった。でも命と連動して強化されてるっていう憶測はあってると思うよ」
「ほう」
「確認なんだけど、紅光はある程度攻撃してからだったんだよね?」
「四条が言うにはな」
「そっか。またわかったら連絡するね」
「あぁ。頼んだ」
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紅光…あれは禁術として封印していたはずだ。なぜこの時代にあれがまた発現した?
俺も詳しくは知らないが先代が言うには命を無くす可能性が高すぎると言っていた。
…あぁ。やめだやめ。今考えても何の答えも出ん。それよりも休憩を取ろう。あそこ今日も空いてるといいなぁ。
――――――――
―カランカラン
「マスター。いつもの」
「はいよ」
俺は行き付けのバーに来た。ここなら嫌なことは大体忘れられる。
「はい」
「おぉ早いな。ありがとよ」
「今日は来ると思ってたからね」
マスターすげぇ。俺不定期でしか来ねぇのによく分かってんな。
「くぅー。うっめぇ!」
「麻葡萄ジュースをそんな美味しく飲んでるやつお前くらいしか見たことないね」
「世間が俺に追い付いてねぇだけだ」
「いやそれはないね。だって不味いもん」
こんな美味しいのにみんな損してるなぁ。
「それで?今日は何から逃げてきたんだい?」
「…イヤニゲテナイヨ」
「どうせいつもの報告会だろう?」
「ナゼワカッタ」
「君の逃げることなんて報告会くらいだろう?」
「まぁ大丈夫ルナにさえ見つからなけれ…」
「扇真様!またここに!」
「ウゲッ」
まずい。思ってた数倍早くここにきた!ルナからどうすれば逃げ切れる!俺!
「早く行きますよ!」
「いやな。俺は戦いで疲れ…」
「他の方も同じです!四条様にいたってはあの怪我にも関わらず参加してるのですよ!」
「え、えぇ」
なんであいつあれで参加してんの?一応教会行っておこうねって話になってたよね?化け物かよ。
「動かないなら扇真様の布団とか全部洗いませんよ!」
「いや。それは困る」
「なら行きますよ!ほら!早く」
「ほれ扇真さん。ルナちゃんがこう言ってるんだ早く行きな」
「マスターまでぇ!」
そうして俺はルナに引きずられて集会所まで連れていかれたのであった…
「せめて!せめて麻葡萄ジュースだけはー!」
作者のお話
GW皆さんはいかがお過ごしですか?私は元禄をこの世から抹消したくなってます。あの太鼓の地獄はなんですか




