ep2 知能のある魔物
Side四条護香
―まずい。
何がって?それはこの魔物よ。こいつ他の有象無象どもとは違うわ。知性がある。それも私たちと同じような。現に回復系統の能力を持っている人たちだけ特に早くやられた。
「グガッギャッ」
「なにかしら。言いたいことあるならきちんと言わないと伝わらないわよ」
…言葉は話せなさそうね。さてどうやって対処しようかしら。
「グギャッ!」
「!」
四条が対処の仕方を模索しているとき。魔物は突然紅く光だした。
(なに…これ?とりあえずけいか…)
四条が構えるよりも早く魔物は懐に入り込んだ。
避ける間もなく四条は吹き飛ばされる。
「かはっ、」
「ガァァァ!」
追撃。反応すら出来ない一撃が四条に襲いかかる。
瞬間。地面に顔を叩きつけられる。
「ぐっ、」
―まずいまずいまずいこのままじゃなにも出来ずにやられる、
能力使ってもこの破壊力。このままじゃ…
―四条の脳内に敗北の二文字が流れた時。ある声が聞こえる。
それは彼女にとって何よりも来て欲しかった、この街の最強である者の声であった。
「おい四条。ボロボロじゃねぇか」
「…扇真」
「今はどんな状況だ」
「…私以外全員気絶か死亡。そこの魔物は私の能力使っても防げないくらいの破壊力を持ってるわ」
「そうか。あとは任せろ」
その言葉を聞いた瞬間四条の意識は闇に落ちた
――――――――
全く私以外とか言いながら自分も倒れてんじゃねぇか。
「それで?てめぇがこんな感じにした犯人ってことだな?」
「アガギャァァ」
魔物が紅く光る。初めて見る現象だ。四条の『護身』でも耐えきれない攻撃力か。これは触れられると面倒クセェな
「アガギャァァ」
「うるせぇな 黙れ。それともなんだ?早く殺して欲しいのか?」
お望みなら仕方ない。元々早期決着の予定だ。始めよう。
「能力発動『魔身』」
―魔物と扇真の戦いが始まった。
お互い殺すための拳を振るう。サッカーボール程の大きさである魔物の拳を扇真は片手で軽々と止める。魔物は驚き、後ろへ下がる。
そこに一撃。扇真の拳が額に当たる。空気が震える
追撃。今度は脇腹に蹴りが決まる。
そこから先は一方的なまでの蹂躙。
魔物の攻撃は簡単に止められ反撃を受ける。体勢を建て直そうにも扇真はそれを許さない。
殴り、蹴り、殴り、殴り、殴り…
そして5分後。そこには魔物だったであろう肉塊が転がっていた。中心部には風穴も空いており人も通れると思えるような大きさだ。
側には返り血に染まった扇真。息切れもなくただ当然と。そこに立っている。
―思っていた数百倍弱かったな。見掛けだけなら5~6mの大熊。強そうだったのだがな。この程度、大魔王が勝てないわけがない。はっきり言って雑魚である。ただ、紅い光。これだけが気になる。死にかけになればなるほど強く光っていった。恐らく自身の命と連動して身体能力が上がっていたのだろう。あぁそういえば。被害は…
「う、うぅん」
「お。お目覚めか四条」
「…あら扇真。」
「やつは殺した。安心しろ」
「みんなは…?」
「見た感じだと死者は数名。頭部破壊・内臓破裂が主な原因だろう」
「…そう。やっぱり慣れないわね」
「慣れない方がいいさ」
それにしても死んでいるやつは回復系統の能力を持っているやつが多いな。まぐれか?
「扇真。あいつ知能があったわ」
「なに?」
知能があるやつはいるにはいるがそいつらは魔物ではなく魔族。悪魔やリーダー格のやつらのみだったはずだが。
これまで襲ってきたやつらは全員知能がなかったはずなのに。
「なにか裏がありそうだわ。調べてくれないかしら」
「わかった。他の者にも伝えておこう」
とりあえずこの戦いの後処理をしなければ。城門も破壊されたままでは次来てしまうと困るしな
作者のお話
私は戦闘シーンを書くのが下手です。なのでこのお話で成長できるといいなぁ。と思ってます。




