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転生大魔王の街防衛記  作者: 雨香


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ep12 扇真と心緒の共闘

「共闘させてもらう」

「わかった! 君が来てくれて嬉しい!」


初対面のやつと会って喜ぶなんて、能力に影響されてるやつは凄いな。

恐らく『クリエ』の声を聞いても大丈夫な理由も能力に起因しているものだろう。


「お前名前は」

「私?心緒(みお)よ。私の名前知らなかったなんて、」

「初対面のやつの名前は知らん」


これ話すたびにこうなるのか?


「こいつの声聞いちゃうとみんなおかしくなって倒れちゃうの、」

「あぁわかった。 俺は耳栓を着けておく。 恐らくこれで声でおかしくまではならない」

「そしたら私の声聞こえなくならないの!?」

「そう怒んなよ。綺麗な顔が台無しだぜ?」

「え//ありがとう!」


はぁ、めんどくせぇやつだな。ま、そんなことより『クリエ』だ。


「ギャオオォン!!!」

「っ!」


ちっ、右腕が動かねぇ。神経に作用するせいで俺にとっては戦いづらいったらありゃしねぇ。

まぁいい。ぶん殴って黙らせるだけだ。



そして扇真は『クリエ』に殴りかかった。奇声を浴びせた相手が突如殴りかられた『クリエ』は反応が遅れる。

扇真はそれを見逃さない。



「まずは1本」



容赦ない一撃が『クリエ』を襲う。扇真の手が触れた瞬間凄まじい衝撃と共に『クリエ』の右前足が吹き飛んだ。

足が4から3本になった影響で体勢を崩す『クリエ』。そこに心緒が合わせる。



「あんたのせいで仕事が増えたじゃねぇか! ふっざけんなぁ! これでも受けとけ!『断叫』!」


『断叫』。これは心緒の能力『五感情(シフト・エモーション)』の一部。彼女の能力は「喜怒哀楽と無」の五つから成り立っており、感情が変わるもしくは変えるとその感情に応じた人格となる。


「喜」では自身にバフを入れる。他者には効果がない。また喜びに応じ、効果が上下する。


「怒」では声を使った攻撃を入れる。この時自身の怒りに比例し距離と威力があがる。『断叫』はこの感情の時の力である。


「哀」では自身の悲しみに比例し、相手の能力などを弱体化させる。この「哀」と「喜」の併用で『クリエ』の奇声を凌いでいる。


「楽」は自身の魔力から武器を生成する。この武器は自身の楽しみに応じて巨大化や属性。同時生成可能数が変化する。


最後に「無」。これは直接的な攻撃は特にないが、「喜怒哀楽」を制御し、その時々で最適な感情に切り替えやすくできる。突如感情を変えて対応しているのはこれがあるお陰である。


『断叫』を傷口に受けた『クリエ』は激痛に悶え、奇声をあげる。

『断叫』にあたった箇所は心緒の怒りの魔力。即ち毒に覆われる。これにやられれば常に刺され、血管から内臓。そして自身の魔力が破壊され続けてしまう。

そのような状態で『クリエ』は声に魔力を込めることなど出来ず、ただの奇声と化してしまった。


そして暴れはしているが奇声をあげるだけになった『クリエ』にむけ扇真は準備をする。


「君っ! こいつ一撃でやれる!? やれないと私の毒がもうそろ切れる!」

「任せろ。術(アーツ)『破岩撃』!」


瞬間凄まじい風が辺りの石や砂を吹きとばす。

数秒後辺りは他の戦いの声と風の音に包まれた。

扇真の後ろの正面には大きな風穴と巨大な鹿。そう『クリエ』だ。


「…すごい」


心緒が一言。


「後は任せてもいいか」

「うん。いってきて」


扇真の気持ちを察した心緒は促す。


「助かる」


南門の戦いは今。終わった。

作者のお話

書いてて思いました。多分読んでくださった方も思いました。心緒の能力めんどくせぇと。聞いてください。 授業中に良い能力思い付いた!と嬉々として考えたんですよ。 そしたらこうなりました。

でも他の能力も同じようになっていくと思います。 なので許してください。

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