表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
104/106

長い移動。

 リゼルとレシアの豪華客船テリープシップでの船旅は、突如起きた連続殺人事件と犯人残した神話魔獣の討伐で当初の予定から乖離。

 神話魔獣リヴァイアサン撃破後、リゼルの飛行魔法で海上を約5時間移動し、1番近い陸地へと着地。徒歩で7日半の移動し、リロルド海港に到着。休憩と観光で3日滞在。その後2日間の馬車移動を経て、リゼルとレシアはようやく、リゼルの祖母がいるマラヤ村へと辿り着いた。


「本当に、本当にようやくだよ......」

「リゼル、お疲れ様」

「うーんっ、レシアもおつかれ」


 レシアの労いに、リゼルは肩と背をめいっぱい伸ばして解しながら返す。

 今回のリゼルはファンション疲労ではなく、ちゃんと疲れている。神話魔獣との戦闘もそうだが、その後の移動はかなり堪えた。特に、レシアを抱えての海上飛行は並の魔法使いだったら1時間持たずガス欠しているレベルだ。その後もリロルド海港に着くまでの間、リゼルは魔物対策と人のいる場所を見つけ出すために、広範囲の魔力探知を途切れる瞬間なく発動し続けていた。寝ている間もだ。海港に到着してからは多少の休憩したが、それでも体力と精神は良い感じに削れている。


「まあ、無事到着したから良いけどね」


 マラヤ村、総人口50人程度の小さな村。

 城壁どころか仕切りの壁すらなく、村に入るのに検問所もない。流石に馬車や車の通り道とまではならないが、旅人が通り道として横切る事は偶にある。村と言うより、集落に近い。コンビニやいくつかの商店があるからギリ村か。


「田舎って感じだね」

「感じっていうか、ド田舎だね。というか、レシアの口から田舎って言葉が出てくるのちょっと意外。旅だから都会っぽい場所ばっか行ってると思ってた」

「何度か、こういう感じの場所には来たことあるよ。その時、教えて貰った」

「......地図を見るより、歩く世界は広いってことね」

「うん」


 それらしい言葉を着飾る旅人初心者のリゼル。彼の言葉を興味無さそうに頷きながら、レシアは村を見渡す。彼女の興味は言葉より景色らしい。


「着飾るより貫禄か......うん、何言ってんだ俺。疲れてるな俺」


 彼も疲労が限界に来てるらしい。リロルド海港でもう少し長く休めば良かった、と後悔しながら歩き続けて数分、リゼル達は村の最奥にある2階建ての一軒家に到着した。


「ここだね。レシアはそこのインターホン3回くらい押して。俺は戸を叩いて来るから」

「インターホン押すのに叩くの?」

「そっちの方が気づくでしょ」

「そう?」


 若干意味不明な事を言うリゼルの後ろ姿を見送りながら、レシアは言われた通りインターホンを押す。1回。

 レシアがインターホンを押した事を確認すらせず、リゼルは家の敷地内をズカズカと進み、リズミカルに戸を叩いた。


「泥団子つくろ〜。ドアを開けて〜」


 謎の歌詞を添えて。


「リゼル、今の何?」

「何年か前に見た〇ブリの映画の歌だった気がする。内容も歌のこの部分以外も覚えてないけど」

「それはジ〇リじゃなくて〇ィズニーニャし、"泥団子"じゃなくて"雪だるま"ニャ」


 リゼルの言葉を訂正しながら、ガラガラと戸がスライドして開かれた。


「いらっしゃいませ、お客様」


 扉の奥から現れたのは、薄赤色の獣耳メイドだった。


「あれ? リゼル君?」

リゼルは疲れると訳分からん事を言い出すタイプです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ