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悪役令嬢の双子姫  作者: 雨月 桜姫
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9/25

はんばぁぐ

 

「本日のディナーでございます」


 いよいよお待ちかね、ディナーが運ばれてきた。

 自分で言うのもどうかと思うが、私は単純なのだろう。

 さっきの真剣な気持ちが、あっという間にディナーに対する期待に入れ替わった。

 今日こそ主催を食べるのだ。

 

 最初に出された飲み物を口に含む。

 アンジィは絞りたてのグレープジュース、兄は絞りたてのグレープとカシスのジュース、そして私はフルーツティーだ。

 あまりしっかりとしたお茶だと食事には向かないので、お茶感の少ないフレッシュなフルーツティーになっている。

 今日は私の好きなラズベリーティーだ。

 ふわりと香るラズベリーの香りが鼻をくすぐる。

  あぁぁぁ美味しい。

  父と母はアルコール濃度薄めの赤ワインだ。


 ちなみにこの世界の食卓は、美しい長テーブルに料理が並べられ、執事やメイドが給仕をする仕様だ。

 かしこまった食事会ではフルコースの様になる事もあるが、基本はこれである。


 私の給仕はレリアだ。早速全品をほんの少しづつ取ってもらう。

「ありがとう、レリア。まぁ、美味しそうだわ」

 レリアの給仕を受けながら食事に手を伸ばす。

 まずはグリーンサラダだ。毎日出てくるこのサラダは私の大好物である。

 ベビーリーフのサラダなので、病み上がりの体にも優しい。


 ミネストローネも時間をかけて煮込んでくれたのだろう、野菜が舌の上で蕩けるような濃厚さだ。パンにつけながら美味しく頂いた。


 そして主菜。今日はお野菜たっぷりのハンバーグだ。ミンチなので食べやすいのにプラスして、お野菜がたっぷりなので私にはありがたい。

 そっとナイフを入れるととろりとチーズが溶け出た。

 何も言わずともチーズインにしてくれるあたりマルクは最高だ。


 口に含めば優しい野菜の風味と肉汁が絡まり会い、絶妙なハーモニーを生み出す。肉肉しさはなく、軽やかな舌触りで食べやすい。

 

「あら。ミンチの塊だと思ったら。こんなにも美味しいのね。庶民の料理だと思ったら見た目も綺麗だし……フィオにも食べやすそうでいいわね」


「本当だ。野菜も上手く馴染んで食べやすいな。フィオが考えたのだろう? 素晴らしい」


「フィオが考えたんですの!? 凄いわ! 美味しいですわ! 」


「うん。これは美味しいね。流石僕の妹だ。とても食べやすいし。ありがとう。フィオ」


 皆から絶賛の嵐だ。少しくすぐったい。


「これは他にも色々な調理法がございますの。沢山の味や見た目が楽しめますわ」


 和風ハンバーグとか煮込みハンバーグとか、ハンバーグの可能性は無限である。ハンバーガーにもなるしね。


「まぁ。それは楽しみだわ」

 

 皆が瞳を輝かせる。

 なんだか不思議な気分だった。こんなにも明るい食卓はいつぶりだろう。なぜだかまた目の奥が熱くなる。こんなことで涙が出そうになるなんて…。


 暖かい笑顔の中で、私はフィオとして積んできた貴族の教育を最大限に発揮し、涙を飲み込んで、込み上げる微笑みを返した。

別に作者はそこまでハンバーグラブじゃないけど、お肉料理の中では珍しく好きです。

毎度お馴染み(お馴染みじゃない方はぜひお馴染みください(?))反応頂けますと今回は倒立前転します。頑張ります。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 失敗したら首が逝くので気をつけてくださいね? [一言] 私はハンバーグで言ったらガストのハンバーグ&チキン南蛮が好きでしたね。(今メニューから消えてる) 倒立前転は私も学校の体育で出…
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