ばすたいむ
あの後、デザートや食後のお茶を楽しんだ私たちだが、やはり体力の無いこの身体には応えたらしい。顔色が優れなくなってきた、とレリアが言ったことでお部屋に戻ってきた。
「お嬢様、具合は大丈夫でございますか? 」
「ええ。まだ大丈夫そうだけど…これは後で確実に寝込むわね…」
「それではお嬢様、先に湯浴みを致しましょう。湯浴みが終わってからゆっくりお休みになればよろしいかと存じます」
「そうね。そうするわ」
という事で、お風呂へれっつらごーである。
大浴場のようなお風呂場へ着くと、レリアと湯守のオロールによって服を脱がされる。
そのまま浴室へ連れていかれ、軽く体を流された後で浴槽に入れられる。
「はぁーぃ、お嬢様♡頭をふちに置いてくださいませぇ」
オロールの指示に従い、大理石の浴槽の縁置かれた、お風呂用のクッションの上にに頭をもたげる。
「お嬢様、本日は新しい香りのシャンプーとトリートメントを用意致しましたのぉ。このオロールが作ったのですわよぉ。お試し致しますぅ? 」
「まぁ! 新しい香り? オロールのテイストなら間違いなさそうだわ。きっとわたくしに似合う香りで作ってくれたのでしょう? 」
「当たり前ですわぁ。このオロール、お嬢様の事を想って、愛をこめて作り上げたのですわぁ」
「それは楽しみだわ。早速使って下さる? 」
オロールがシャンプーを手に取り泡立てる。
ほんのりと苦味が混ざる、みずみずしいベリーの香り。
「……ラズベリーティーかしら? 」
「さっすがお嬢様ですわぁ。お嬢様、ラズベリーティーがお好きでしょう? もうすぐ5歳になりますもの。ほんの少し大人っぽさを混ぜたら素敵かと思いましたのぉ」
「今までのバニラの香りもお嬢様によくお似合いでしたけれど……こちらの香りも似合いますね。確かに少し大人っぽい感じで…。今まで使ってきて染み付いているバニラの香りと合わさると、お嬢様の愛らしい雰囲気を引き立てつつ、引き締まったお茶の香りが上品さを演出し、ふわふわとしながら気品のあるお嬢様にぴったりな香りです! 」
……レリアの熱弁が炸裂した。
助けを求めてオロールの方を向く。
「まぁぁ! さすがレリア。そうですのぉ。このバニラが少し残った感じがまた素敵でしょう? だからトリートメントにはバニラの香りが少し入っているのぉ。意外と相性がいいのよねぇ。お嬢様にピッタリでしょう? 」
楽しそうに説明をしだすオロール。
私はおいてけぼりである。
しかし、流石はプロだ。お喋りをしながら私の頭はみるみるうちに洗われ、マッサージを施される。気持ちよくて眠そうだ。
体も優しく洗ってもらったあとはもう一度湯船に浸かる。
私様に少しぬるめにしたお湯が心地よい。
「さ、お嬢様。これ以上はのぼせてしまいます。もう上がってマッサージに致しましょう」
「ええ。そうするわ」
お風呂から上がったあとはアロママッサージだ。
これもオロールの仕事である。
「こちらはぁ、今まで通りバニラの香りを使いますのぉ。それによって更に香りがお嬢様らしくなりますわぁ」
オロールが鼻歌を歌いながらそう説明してくれた。
「オロール、ありがとう」
心地よいマッサージタイムを終えると、ネグリジェを着せてもらい、車椅子でお部屋へ帰る。
薬を飲んでベッドに寝かせてもらう。
今日は色々と衝撃的な1日だった。明日からも頑張って体力をつけよう。
「おやすみなさいませ、お嬢様。良い夢を」
段々と薄れてゆく意識の中で、優しい声が聞こえた。
ブクマや感想ありがとう本当にありがとうございます!前髪も切れましたし、倒立前転も致しました。
操作法がよくわからなくて、間違って感想を消してしまって悲痛な叫び声をあげました。雨月 桜姫です。土下座です。アドバイスも本当にありがとうございました!!!
今回も反応頂けますと大変喜んでその場で回りだします。よろしくお願い致します。




