気になる魔法
頭が重たい。体の節々が痛くてだるい。
昨日はやはり頑張りすぎたのだろう。しっかり熱を出した。
「お嬢様、目を覚まされたのですね。白湯とお薬をお持ち致します」
メイドに体を拭ってもらいながら目を閉じる。
いやいや、私。前世もここまで体弱くなかったよね!? え、ほんの少し歩いたり移動するだけでお熱? いや、どうせ寝込むと思ってたけど……ちょっとやばくない?
確か姉姫が亡くなるのは五歳の洗礼式を終えて約半年後だった気がする。
今が洗礼式まで約一ヶ月だ。
やばい……やばいやばい。早めに何とかしないと、このままだと本当に死んでしまう。
三歩進んで二歩下がる状態でもいい。取り敢えず少しでも体力をつけよう。
ゲームと同じ世界だから、強制力というものが発生したらどうしようもないが、だからと言って諦める訳には行かないのだ。
取り敢えず今日は休むしかない。
ただ、ずっと眠っている訳でもないので、対策を練ろう。
「お嬢様、お待たせ致しました。白湯とお薬でございます」
「ありがとう」
届けられた白湯と薬を飲み干す。
薬……もっと改善できないだろうか。
貴族用に作られた薬は、効果よりも飲みやすさを重視している。
薬なのだから飲みやすさも大事だが、その前に効果だ。元気になったら今までの知識を活かして薬を作ってみよう。
そういえば魔法とかはどんな感じなのだろう。
ゲームでは魔法があったから、存在することは確かだ。ただ、約5年ほど生きてきて、魔法に遭遇したことは数えるくらいしか無かった気がする。
ちょっと思い出そう。確かこの世界では、基本的には魔力を持つのは貴族だけだ。ごく稀に平民にもいるが、貴族の血を引いている者だけだ。
魔力には属性があり、珍しい属性とそうでない属性がある。属性に関係なく、魔力の大きさも人それぞれだ。ただ、家の格が高い方ほど魔力も高い傾向がある。まぁこれは傾向があるというだけで、必ずしもそうとは限らない。低い家柄の人でも高い魔力を所持していることはある。
そして属性だ。まぁよくある感じの属性である。
火、水、土、風、光、闇 の6つが主である。
氷や植物などは、これらの6つをいかに応用できるか、そして自分に合ったものであるかによって使えるかどうかが決まる。
土、風は基本的に持ちやすい魔力だ。
それから火、次に水、そして闇と光は滅多に持つことの無い魔力だ。現在発覚している中では闇も光も保持者はいない。
ちなみに複数所持も可能である。
確か、母は土と水でそれなりに高い魔力、父は風と水でもちろん魔力も高い。兄は土と火で、魔力も高かった。
この流れで行くと私とアンジィも複数所持でそれなりに魔力も高いのだろう。
確かアンジィは水と風と土で高い魔力を保持していた。
そしてもちろんヒロインは光持ちだ。そこまで魔力は高くなかったが、光は驚くほど希少だ。それだけで価値がある。
ただ、残念なことに、姉姫の属性は覚えていない。ゲームをやっていたのはれなで、あくまで私は聞いているだけだった。
何か言っていた気もするが思い出せない。
こんな事になるならしっかり聞いておくんだった……。れな! あの時は聞き流してごめんんん!!
謝ったところで何もならない。
仕方がない。後で魔法関係の本を読んでみよう。
ただ、魔法関係の本があるのは私の部屋ではなく、家の図書室だ。まぁ、大きさ的にもすごい大きさだし、立地も本に良さそうな環境のため、本館の端の方にあるので図書館というのが正解だろう。
取りに行かねば……。
「レリア、図書室に行きたいのだけれど」
「お熱を出されているその状況で仰いますか。ダメでございますよ。私が持ってきますから、どのような本をご所望で? 」
やはり行くのはダメだったらしい。
「体力をつけようと思ったのだけれど……。さすがに熱を出しながら行くのは無謀だったわね。 えーと、魔法について少しお勉強したいの。魔法関係の本を持ってきてくださる? 」
「かしこまりました。今すぐお持ち致しますので、くれぐれも無理や無謀なことはなされないよう」
「分かっているわ。ちゃんと大人しく待っています」
ほんの少し口を尖らせて言った。
貴族としては有るまじき行為だが、家の中くらいは許して頂きたい。しかもまだ4歳なのだ。そのうち、こういう表情も出来なくなるのかもしれない。そうなる前に、今はたくさんの表情を楽しみたい。
笑い方を忘れる前に。
今世こそ、私は幸せに生きたいのだ。
たくさんの反応ありがとうございます!!
アドバイスも頂き、本当に励みになります。
もしほんの少しでも面白いとか、続きが読みたいとか思っていただけたら、ブクマや高評価、レビュー、感想などで反応してくださると嬉し泣きします(情緒不安定)
是非今後ともよろしくお願いします。




