誕生前昼
今日は神々の構図についてノートに書き写す。読むだけでも面白いけど、せっかくならまとめた方が勉強にもなるし。
まずは最高神である、光の夫婦神と闇の夫婦神だ。
御屋敷のお庭で分かるように、光、闇、水、火、風、土の六つの属性があり、それぞれを司る神々は、ひとつの属性につき二人いて、男神と女神の夫婦神だ。
それぞれの夫婦神には子供がいて、それぞれの夫婦神の眷属となっている。
例えば氷の女神は水の眷属だし、戦の神は火の眷属、時の神は風の眷属で、英智の女神は土の眷属、夢の女神は闇の眷属、と言った具合で、それぞれの夫婦神の子供達だ。
なかなかに面白い構成だと思う。
ちなみに、例に出ていない光の眷属なのだが、光の眷属は存在しないという。その代わり、光の夫婦神唯一の娘である、光の姫神が居る。
光の姫神は、光の眷属としての力等はなく、光の夫婦神の力をそのまま受け継いでいるという。それどころではなく、光の力に加え、全ての属性の加護を受けており、神々の中では1番大きな力を持っている。全ての神々に愛される、姫神。1番大きな力は光と命だという。
命は全ての属性が合わさったからこそ生まれる力だと言われており、姫神だけが持つ力だ。他にも、全ての属性の力を持っているため、たった1人で全ての神々に変わることが出来る、びっくりするようなチートであることが分かる。
姫神の周りにはいつも花が咲き乱れ、柔らかな光に包まれているという。
しかし、そんな絶対的な力を持っていながら、姫神は最高神の座は決して受け取らなかった。
大きな力を振るうことはなく、表舞台には立とうとせず、静かにこの世界を見守りながら、大いなる恵みをもたらしてくれているらしい。そのため、姫神に関する情報は少なく、その存在はヴェールに包まれているという。
大変よくできたお姫様だ。
光の夫婦神の娘ではあるが、姫神は確立した神として見られているらしく、神々の並びの中には姫神の通り道 という場所が存在する。
南北に伸び、全ての属性と隣合う場所だ。
そう、うちのお庭は、神々の並びをそのまま表しているのだ。
やっぱり神話って面白い。是非神殿にも行ってみたいものだ。
それにしても、乙女ゲームだから一神教のイメージがあったが…多神教らしい。
まぁ、日本で生まれ育った私にとっては多神教の方が馴染みやすいし、神話とかも面白い気がする。
「神殿にも行ってみたいわね」
「お嬢様のようなお方が神殿へ…?わざわざ赴かれなくても神官や巫女は呼ぶことも出来ますし、それに近くには孤児院がございます。あまりおすすめは出来かねます」
すかさずノエルから意見が入る。
「そう言われるのは重々承知の上よ。そうね…。ぜひ神殿で神に祈りを捧げたいのと……貴族たるもの、孤児院の様子も見ておかないといけないと思うわ」
「はぁ…。お嬢様は口が上手いのですから」
「今度よ。今度。わたくしもお外に出られるくらい元気にならないとね」
「そうでございますよ!お嬢様。もっと健康になって頂かないと」
「そうね。でも今は、こうして5歳のお誕生日を迎えられることに感謝しなくては」
ゲームでは姉姫が死ぬのはこのお誕生日から約半年後だ。まだ油断は出来ない。それまで生き延びなければ。
「そうですね…お祝いの言葉を明日、パーティー会場で言わせてくださいね。」
「ええ。ノエルからのお祝いの言葉、楽しみにしてるわ」
私は微笑んで本を閉じた。
ゆっくり書いてたら、めっちゃおそくなりまして申し訳ございません……。
いつも暖かい反応励みになっております。本当にありがとうございます。




