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悪役令嬢の双子姫  作者: 雨月 桜姫
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14/25

朝食

 

 ゆっくりと意識が浮上する。

 今度は夢を見なかった。


 天蓋の奥でそっと身じろぎをすると、メイドがやってくる。


「お嬢様。お目覚めですか? 」


「んんん〜。おはよう」


「おはようございます。お嬢様。お食事をお持ち致しましょうか? 」


「ん〜。朝も皆と食べることにするわ」


 幸いまだ食事の時間に間に合う。

 

「かしこまりました。お召換えを致しましょう」


 メイド達の手によって着替えが進められてゆく。

 今日はもうクリーム色のヒラヒラドレスだ。

 相変わらず可愛い。機能性には欠けるが、オシャレに少しの我慢くらい付き物だろう。

 髪の毛も編み込んでサイドハーフアップにしてもらう。いつもの髪型だ。結び目にドレスと同じ色のリボンをつけてもらう。


「さぁ、お嬢様。お乗り下さいませ」


 促されるままに車椅子に座る。

 

「フィオっ! 良くなリましたのね。良かったわ! 」


 食堂に着くなり妹から熱烈な歓迎を受ける。


「フィオ。朝も一緒に食べられるんだね。嬉しいよ」


「ありがとうございます。アンジィ、お兄様」


「ふふふっ。アンジィもエルネストも、本当にフィオが大好きよね。もちろんわたくしだって2人に負けないくらいフィオのことが大好きだけれど。それから2人のこともね」


 お茶目にウインクをしながらそう言うお母様は本当に可愛らしい。


「もちろん私だって家族のことが大好きだよ」


 ちょっと渋めに見えるお父様からのその言葉は反則である。ギャップが……


「まぁ。旦那様……。勿論わたくし、旦那様の事をいちばん愛しておりますわ」


 きゅんとなったのを隠さないお母様。可愛らしいけどなかなか凄いわ。緊張とかさっきので飛んで行っちゃったのかしら。


「ああ。私もだよ。ユリアーヌ」


 朝から両親がラブラブである。ちなみにユリアーヌは母の名前だ。


 私もこの二人みたいに好きな人と結婚したい。今世では恋もして青春を満喫したいのだ。


 私も政略結婚だろうけど、結婚するのなら両親のような夫婦……とまではいかずとも、お互いに大切にし合える、支えあえる関係を築ける人と一緒になりたいものだ。


 なんかワクワクしてきた。前世で出来なかったことも思いっきり満喫したい。そのためにはやっぱり大前提として健康よね。


「この後はお庭のお散歩に行こうと思っているのですが……アンジィやお兄様も如何ですか? 」


 折角なら二人とも交流を深めたいものだ。


「勿論行きますわ!! 」


「フィオの方から誘ってくれるなんて嬉しいな。勿論行かせてもらうよ」

 

 2人とも乗り気である。

 

「ありがとうございますわ。ふふっ。楽しみだわ」


 はにかんでそう言えば周りの人達がみんな固まる。


 ……どうしたのかしら。


 まぁ皆の硬直もそのうち解れるだろう。

 

「レリア、後でで良いのだけれど、庭園でお茶をしようと思うの。マルクにお茶菓子の準備をお願いしてきてくれるかしら」

 

「はっ はい。かしこまりました。今すぐ伝達させておきます」


 硬直が解けたレリアは、私の給仕をしながら他のメイドに指示を飛ばす。


仕事が出来る女性って素敵。


 さっさと朝食を食べてしまおう。

 お散歩が楽しみである。

更新遅くなりました。おサボり常習犯の雨月 桜姫です。毎回皆さんの暖かい反応に色々な反応返しております。本当にありがとうございます。

バリエーション不足しそうなんですけど、とりあえずシュトーレンでも作ってクリスマスまで食べます。

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