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31日の夏物語  作者: Monty
23/28

8月22日

「じゃあ、お兄ちゃん。私、花陽さんのところ行ってくるね」


私は、昨日の夜から兄の姿を一度たりとも見ていない。


いつもはおばあちゃんのお手伝いをするために私と同じぐらいに起きて来て、朝ごはんを食べて花陽さんのところに行く流れになっている。


時刻はもう朝の10時過ぎ、朝ごはんすら食べずにいる。


こうなってしまう理由もわかっているので、私は「出て来なさい」なんてことは一言も言わずに軽く声をかけてから花陽さんのいる病院に向かった。


花陽さんが倒れて、私自身もとてもショックを受けている。


彼氏であるお兄ちゃんにとってものすごくショックな出来事なのもわかっている。


でも、私はお兄ちゃんにとても起こっている。


あの日、お兄ちゃんはちゃんと言った。


あの目は、本気の目だった。


「覚悟はできている」としっかり言ってくれた。


それなのに、実際に起きたらこれだ。


いくらショックだとしても、そこから目を背けて部屋にこもっているお兄ちゃんが許せない。


怒りや驚きなどの様々な感情が、私の心の中を渦巻く。


私は、どうするべきなのだろうか。


花陽さんの様子は、昨日見たときと変わっていなかった。


しかし、内側では今も予断を許さない状態が続いているらしい。


私が帰ろうと思っていると、ある1人の女性が声をかけて来た。


その女性は、花陽さんのお母さんだった。


私は花陽さんのお母さんの車に乗ってこの日は帰ることとなった。


普段は仕事の関係で村にはいないそうだが、緊急事態ということもあり戻って来ているそうだ。


花陽さんのお母さんは、お兄ちゃんと花陽さんが付き合っていることについても知っていたそうで、私にあるお願いをして来た。


家の前まで送ってもらい、私は一礼をしてから家の中に入っていった。


そこから数時間、深く考えた。


おそらく、短いながらも今までで1番深く考えた。


その結果が、今の私がいる場所だ。


「入るよ」


私はそう一言だけ言って、兄が泊まっている部屋の扉を開けた。


ちょうどこの時、0時を知らせる時計の音が鳴った。

今回もお読みいただき、ありがとうございます!

今日のは、この作品初の1日咲視点でした。

ここから、話は終盤のクライマックスへと一気に進んでいきます。

予定より少しペースが早いですが、とりあえずはこの調子でいきます。

それでは、また明日のお話でお会いしましょう!

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