表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
13/15

第十二話 天空の島とハーデスの最期

「ねえシン!起きてよ!」


 ソロンがベッドで寝ているシンを揺すって起こそうとしている。


 隣には包帯が巻かれたテレストが座っている。


「ん……ああ?」


 シンがようやく目を覚ますと、ソロンは涙ながらに訴えた。


「起きた!もう心配したんだよ!急に倒れて!」


 シンは目をこすりながら思い出した。


「倒れた……あ!そうだハーデスと戦ってそれで……」


 テレストが深刻な顔持ちで言った。


「ハーデスは……やったのか?」


 シンの表情はくもり、それをテレストは察知したのか、続けて言った。


「どうするんだ?なにか手がかりがあるのか?」


「それが……気絶間際に聞こえたんだが、ハーデスは今天空の島で待つとか言ってたな……だから、天空の島へ行かないといけないかもしれない」


 テレストは目を丸くして言った。


「天空の島だと……!そうか、そういうことか……!」


 シンは一人で納得しているテレストに質問を投げかけた。


「おい、どういうことだ?」


「ああ、それが、俺の親父が死に際にハーデスと同じようなことを言ってな。

 しかも、俺の兄がいるってことも……」


 テレストは唐突に気になってソロンに尋ねた。


「ソロン、お前メイデンとか言ってたな、やつをやったのか?」


「うん倒したよ」


「一人でか?」


「うん倒したよ」


「本当に?」


「うん倒したよ」


 テレストはソロンを信じ切ってないが、一旦話題を戻した。


「さすがに二人敵がいるのは厳しいな」


 シンは悪夢を思い出すように言った。


「ハーデス……やつの力は今までとは桁違いだった。

 攻撃力から、何もかもが……」


 ソロンが怯えながら言った。


「シンがそこまでやられるほどの相手って……」


 怪我がまだ痛ましいテレストが言った。


「ああ、これはかなり修業が必要そうだ。

 シン、やるか?」


 ソロンは驚きながら言った。


「えええ!?その体じゃまだ危ないってー!!」


 テレストがこわばった表情で言った。


「やるしかないんだよ……今は」


 ソロンはテレストの気持ちをくんで、傷だらけのシンの体を起こした。


「立てそう?シン」


「大丈夫じゃあないな。

 でも、修業が必要だからな」


 シンはそう言い、引きずった体を起こした。


「テレスト行くぞ」


「ああ」


 二人の目は爛々と燃え盛っていた。


 ソロンは二人の決意を邪魔せずに見届けた。


 訓練場に行くと、二人はすぐに試合を始めた。


 だが、シンを傷つけないためにも剣は使わず、生身の体だけで戦った。


「おいシン!傷ついた体じゃ厳しいか?」


「そんなことないぜ……俺はそこまで弱くない……」


 息をはぁはぁと切らしながらもシンは踏ん張ってそう答えた。


 二人は接戦だった。


「テレスト!剣を使わなくても強くなったな!」


「余計だよ。

 剣を使っても強い、な?」


 そんな会話をしながら修業は約2ヶ月を経とうとしていた。


 シンとテレストの体は完全に治り、修業から戻ってきたシンは拳を握りながら言った。


「よし……戦えるな」


 続けてテレストも言葉を発した。


「とうとうこの日がやってきたか」


 ソロンは心配そうに言った。


「もう大丈夫?天空の島に向かうけどいい?」


 ソロンはこの2ヶ月の間に二人とは違った場所で魔法の修行をしていた。


 その中で身につけたのが瞬間移動だ。


 この魔法でどこにでも行けるらしい。


「じゃあ手を掴んで」


 テレストとシンはそれぞれソロンの手を掴んだ。


「これで俺達の冒険ももうじき終わる。

 今まで長かったな」


「おいシン、まだ気を抜くなよ?お別れの挨拶はこの戦いが終わってからにしろ」


 ソロンは二人の目を見て言った。


「じゃあいくからね!時空移動(タイムテレポート)!」


 三人の体からは光が放たれ、姿が段々と消えていった。


「うわ!」


 シンは急に体が落ちたかと思うと、そこにはさっきまでとは違う景色が広がっていた。


「できたのか……ここが、天空の島……?」


 横にいたテレストも言った。


「いかにも天空の島って名前に合ってるな」


 そこには地面が雲でできていて、遠くには金色の神殿が見える景色が広がっていた。


 ソロンは先導して言った。


「さあ!前に進もう!多分あの神殿にいるんだと思う!」


 少し歩いた後、ソロンが顔面蒼白で気づいた。


「えっ……?嘘!!!!」


 シンとテレストはすぐに気づきソロンのもとへ行った。


 そこで見た光景は。


「はっ!!?嘘だろ……!!」


「おいおいマジかよ……!!」


 そこに転がっていたのは、なんとも無惨に息絶えたハーデスの首であった……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ