4、俺がこんなにも玉座を欲しているのだから大人しく差し出せばいいんだ。…え?俺は王になれない?絶対?バカを言うな。俺は(以下略)
その代わり見苦しい褐色の青鬼がやって来てシンプリントを掴み上げたと思ったら玉座近くに投げ捨てた。
「おい!俺は国王だぞ?!こんなことをして許されると思っているのか?!」
『貴様こそ我々に暴言を吐いてただですむと思っているのか?』
己の立場も弁えず喚くシンプリントにリリエンヌは溜め息を隠さず吐いた。近くで膝をついている者達の顔色がどんどん悪くなっていることに気づいていないらしい。
「援助要請の手紙で送られた時点でおわかりになると思いますが、猫族の方々はこちらの国の言葉をある程度まで理解しています。
ただ先々代以降貿易が激減しているトゥレイオルバー王国の言語の優先度は低くく、今回の件でトゥレイオルバー王国の言語で書かれたものはすべて焼却処分されました。ミルキーユ様の子供達を含め猫族はあなた方と一切の交流を持たないと仰せです。
ですのでどちらの言語も理解しているわたくしが仲介に入り通訳も兼ねてこの場に立たせていただいておりますが、こちらのゼンジュ様も多くの言語を取得されており皆様の言葉をすべて理解しております」
リリエンヌの言葉にぎょっとしそろりと赤鬼を見れば、さっきから俺を粗末に扱う青鬼が頭を掴み床に押しつけた。
まるで頭が高いと言わんばかりの行動に怒りがわく。国王である俺のほうが偉いに決まってるじゃないか!なんたる侮辱だ!!
『この国の言葉は発音が気持ち悪いから喋りたくないだけなのだがな』
『ちょっと悲鳴みたいなヘニャヘニャした言い方してますよね。ゼンジュ様の話し方のほうが雄々しくて格好いいと思う』
『リリエンヌ殿が我らの言葉を話した時はそれはそれは度肝を抜かれました。人族であそこまで素晴らしい発音と強靭なオーラを乗せて話す御方はなかなかおりますまい』
『……だそうだそ』
赤鬼がニヤリとリリエンヌを見たが「無関係な話はお控えください」と無表情に窘めただけだった。
「……お、俺を騙したのか?!」
「そんなことをして何の意味がございましょう。騙されたのはわたくしですのに」
「へ?」
そんなこと聞いてないぞ!と責めれば何を言うのやらという顔をされた。
「親切な方がわたくしの結婚生活はとても不幸になるだろうと教えてくださいましたの。ええ。ルエッタルト王国のティリシャズ王妃ですわ。
やっと不良品の引き取り先を見つけてやったのだからせいぜい取りなしてもらえるよう尽くしなさい。けれどお前の夫となる者もそちらの国ではゴミでしかないからきっと苦労するわね。
ゴミ同士傷の舐め合いでもして適当なところで死んでちょうだいな。それが親孝行というものよ。と送り出してくれました」
「…ゴミ…」
「わたくしも謂れのない醜聞がございましたがあなた様の醜聞もご両親のものがついて回っているだけ。
ならばお互い醜聞を払拭するために協力し合えればいいのではと無謀なことを考えた時期もございました。
ですがまさかご自分の立場も政略の意味も理解せず被害者顔で呪われた王女と結婚などしたくなかったと罵り、こちらの話を一切聞かず誰もいない牢獄へと閉じ込められるとはさすがに想像しておりませんでしたわ」
低く地を這うような声にビクッと体が跳ね鳥肌が立った。
「わたくしはルエッタルト王国の第八王女です。他国の王女であろうが側妃の娘であろうがわたくしの血筋も立場も国王陛下に認められた正式なものです」
リリエンヌが玉座から立ち上がると階段をゆっくりと降り始めた。
「対してお前は大公家の令息ですが王族ではない。王族にはなれない。貴族にもなれない準貴族。
なぜならばお前の父親は廃太子され継承権も王族であることも拒絶されています。その息子のお前は家督を継ぐのと同時に暗殺される予定でした」
「そ、そんな…嘘だ」
咄嗟に叔父上を見たが彼らは頭を下げたままチラリともこちらを見ない。見える角度にいる者からは血走った目を向けられていてヒッと悲鳴をあげた。
「お前は自分こそが正統な後継者だと嘯いていますが庶子でしかない平民に王位継承権などあるわけないでしょう?何を寝ぼけたことを言っているのです?」
「え?」
リリエンヌが叔父上に目を向けると怒りでふるえている声で説明された。
俺の父上は当時婚約者だった公爵令嬢が気に食わないからと冤罪で罰し、婚約を公爵令嬢有責で破棄しようとした。
だが杜撰な計画に筆頭公爵家の令嬢を貶めるなどできるはずもない。簡単に覆され逆に不貞を指摘されたことで父上が窮地に立たされた。
王家と公爵家との話し合いの結果婚約は白紙となったが、父上が大公家を興し母上と婚姻することがわかると公爵家は一方的な通告で独立した。
あの公爵家が王家に砂をかけるような侮辱をするわけがないと思った叔父上は当時国王だった祖父に直談判したそうだ。
そこでわかったことは祖父が白紙にしてやるから父上のことを不問にしろと圧力をかけ、婚約者だった公爵令嬢の立場を無視しなんの配慮も根回しもなく勝手に父上と母上の婚姻を整え大公位を与えたことだった。
てっきりちゃんと公爵家も納得した上でのことだと思っていた叔父上は驚愕と怒りと失望を感じたそうだ。
また慰謝料は支払われていたが祖父母は父上の名誉を挽回させるために公爵家の評判を落とす噂を社交界に流し、噂を聞いた父上は社交界も自分の味方だと勘違いして「公爵令嬢は男を立てることもできない傲慢で悪辣な女狐だ」と公の場で嘲笑していたことが公爵の耳に入ってしまった。
それに気づいた叔父上が公の場で撤回し急いで謝罪しに向かったが面会できないまま公爵家が独立。
公爵家に支えてもらっていたことは数多あり情勢を立て直すのも大変だったそうだ。その間他の貴族も領地ごと出奔して公国の傘下に入ったり民が逃げ出したり。その責任を追及して先王を退位させ父上と接触できない場所に封じたりとしていたようだ。
だからこそ叔父上は俺の両親が嫌いで俺達が生きている限り公国との対話は不可能だと考えていた。
また王位を継いだ時から少しずつ祖父母が整えた大公家の権限を奪い無力化していった。俺を平民の庶子に貶めるというのも叔父上の計画のひとつだった。
―――王家の恥を一日でも早く抹消するために。
そこまで叔父上に忌み嫌われていると知らなかった俺はショックを受けた。
親を選べないのだから俺には罪はないとお祖母様も言っていたのに。母上にも『坊やは望まれて生まれてきたのよ』と言われていたのに。
「ティリシャズ王妃が選んだのですから相当な曲者だと覚悟はしていましたが、まさか平民の庶子と結婚させらるとは思いもしませんでした。
あなた方こそ政略の意味を理解されていない。属国になったことでルエッタルト王国第十王女との婚約は白紙となるでしょうが、あなた方は大公家の息子と銘打っておきながら平民を友好国の王女と結婚させたのです。
こんな騙し討ちのような侮辱は祖国の国王陛下もお許しにはならないでしょう」
疵があろうが呪われていようがルエッタルト王国の代表として輿入れしているのだ。
その王女に対しシンプリントがやらかした数々の愚行と平民庶子という肩書きはとてもじゃないが看過できない。最悪戦争になってもおかしくないものだとリリエンヌが強く批判した。
属国にならなくともルエッタルト王国との交流が途絶えるか、結婚はできるが不利な契約を結ばされ内側から食い潰すくらいのことを王妃ならするだろうと宣い、なんと恐ろしい国だとおののいた。
「あなた方がわたくしを軽視し侮辱するきっかけとなった呪いの噂ですが、当時婚約していた者がわたくしの妹と不貞をしていた時に突然死をしたのです。
妹に怪しい行動はなく使用人達も白だった。だから『それはきっと嫉妬したリリエンヌが婚約者を呪い殺してしまったのでしょう』と噂が流れたのです。
しかしその日のわたくしの行動に不審な点はなく呪術も黒魔法も使用していませんしそんな本も持っていませんでした。
そんな面白みのないわたくしに王妃様は憂いたのでしょう。亡くなった元婚約者は王妃様が贔屓していた男優でしたから。
だからお茶会などで『リリエンヌは婚約者を呪い殺したのかもしれないわ』と広めてくださったのです」
シンプリントの前で立ち止まったリリエンヌはその昏い目で見下ろした。
「わたくしはただ、愛はなくともお互いが誠実に連れ添える方と結婚し穏やかに暮らしたかったのです」
「あ、ああ。だから俺が王位に就けば貴様の望みを叶えてやろう!穏やかに暮らしたいなら離宮はどうだ?三代前の側妃が王妃の不興を買って隔離されていた小さな屋敷だ。あそこなら誰もこないし静かに暮らせるだろう?側妃というのも母親を思い出して親近感がわくんじゃないか?
俺は王としての仕事があるから滅多に顔を出さないが愛がなくてもいいなら耐えられるはずだ。ああそうだ。スキャンダルは困るからくれぐれも男は連れ込むなよ。子を孕まれても処分に困るからな。貴様も王女の端くれなら乗っ取りなんて愚かなことはしないだろう?血筋は大事だからな!あとは……」
「不可能ですわ」
「え?」
嘆息と一緒に告げられた言葉に思わず聞き返した。この俺が譲歩して優しく提案してやってるのに言葉を遮るなんてなんと不敬な、と睨もうとしたが青鬼の力よりも恐ろしく鋭い視線に口が勝手に閉じた。
「先程白い結婚が認められ、あなた様との離縁が成立しました。だってあなた様に子種がないのですもの。認められて当然ですわよね。
元国王陛下も調査をしないまま謂れのないわたくしの噂を信じたことを謝罪してくださいましたし、平民の庶子だということを伏せたまま結婚させたことやあなた様がしてきたわたくしへの数々の無礼を許されない罪だと認めてくださいました。
ですので復縁など絶対にありえません。すべてがもう遅いのです」
それにあなたはもうすぐ死にますもの。不穏なことを言っているのになぜが穏やかに微笑むリリエンヌを見て俺は寒気がした。
「ま、待ってくれ!その、……謝る!謝るから!」
俺が、高位貴族が謝るなんて滅多にないことだ。神妙に恭しく受け止めてもいいくらいとんでもないことなのだ。本当はこんな女に頭を下げるなんて嫌だが場の空気的に謝ったほうがいいと判断した。
そういう小賢しいところに鼻が利く男だった。
負けを認めたわけではない。ただこの愚かで無能な醜女に花を持たせてやろうという俺なりの優しさだ。
すべてはこの俺が国王となり玉座に座るための過程でしかない。そのためなら格下の女に頭を下げるくらい造作もない――――。
「もう手遅れなのよ。お前は大公家の者としても許されない侮辱の数々を他国の王女であるわたくしにしてきた。それを平民の庶子がしたのです。なのに謝罪程度で許されると?
まさか初対面で夫婦になることを拒絶しその後一切の交流を絶ち、人質になったと聞いた後もなんの手段も講じてこなかった人の皮を被った化け物のお前が、すべてを許され無垢に愛されると本気で思っているの?
……フフッ王女であるわたくしがサインしただけの名ばかりの夫を愛すると?……『片腹痛いわ。この痴れ者めが』」
叩かれたわけでもないのに声が、言葉がシンプリントの心を抉り恐怖に震えた。最後の言葉は理解すらできなかったのにあまりの恐ろしさに涙が出た。
――――そうか。俺は名前も顔も覚えていなかった妻にも嫌われていたのか。
自分がされれば烈火のごとく怒り責め立てただろうに逆ならば許されそれでも愛されると本気で思っていたことにようやく気づいた。
『いいのか?大事なことを言わなくて』
抜け殻のように頭を垂れたシンプリントを横目に手を差し出せば、赤髪のゼンジュ様が腕を差し出しエスコートをしてくれた。
彼の指示に従い他の鬼族がトゥレイオルバー国の人達を謁見の間から連れ出していく。シンプリントの件で彼らの未来も暗いものとなるだろう。
二人きりというわけではないが周りに聞かれず内緒話をするように顔を近付けてくる。わたくしには慣れない距離だ。
レースに隠れているデコルテをそっと指でなぞる。この紋様はルエッタルト王国の王家に伝えられているものだった。
―――この紋様が現れし者に王位を与える。
なぜならばこの紋様を持つ者がいる国は必ず戦に勝ち、その者がいる場所は砂漠ならオアシスが、畑があれば豊作となり、人が集まり物が集まりそして栄えると約束されている。そんな祝福された紋様だった。
ルエッタルト王国では数代前から紋様が現れておらず父王らは肌に刻んだり刺繍にしてそれを纏うことで威厳を保ってきた。
やや形骸化しておりわたくしもたまたま籠もっていた図書館でそんな本と出逢ったから知っていたに過ぎない。
その言い伝えを他国の鬼族が知っていたことには驚いたが人族にとっての大昔にはこの紋様を持つ者が多数いたようだ。
だから鬼族はわたくしを人質という名の保護をし取り引きをして亜人側につかせた。現在紋様保持者は減少傾向にあり数十年に一人か二人のペースらしい。
わたくしの前の紋様保持者は三十年前でそのお一人だけのようだ。
そんな祝福を隠したことも亜人側についたことも裏切ったとは思わない。
そう思えるほどの信用も信頼もなかった。
祖国に対しても嫁いだことが義理立てだと思っている。
なにせわたくしの結婚は蛇足だったのだ。ルエッタルト王国には別の側妃の娘が嫁ぐことになっていた。
他国にまで悪評が出回っているリリエンヌが先に嫁げば、後から輿入れする第十王女も見下され肩身の狭い思いをする可能性があったのに自分の娘ではないからと王妃はゴリ押ししてリリエンヌを嫁がせたのだ。
こちらとしては王家のしがらみという名の王妃の嫌がらせに潰されるくらいなら籍を抜けて修道女になったほうがマシだと平民落ち計画を進めていたのに、平民の庶子を押し付けられてしまった。
王妃がシンプリントの素性をどこまで知っていたかは不明だし業腹だがわたくしの結果にさぞご満悦な顔をしているだろう。嫌がらせをするためだけに他国まで巻き込むような尊大な御方だから。
だが、この件を公にすれば自国は大騒ぎになるだろう。
王家が整えた第八王女とホジャマカルタ大公令息との婚姻は詐欺でありシンプリントは平民の庶子だったということや、トゥレイオルバー王国の不手際で亜人連合の人質となったのに人質解放に非協力的で自国の臣下や使用人達の解放を優先したこと。
この件はルエッタルト王国は無関係だけど正当な王位継承者である紋様保持者をトゥレイオルバー王国に投げ売るように下げ渡し、身の置き場がなく国に帰りたくなってもルエッタルトの土を踏むことは許されない。それが王女としての矜持だと心得よ。みたいな契約書にサインさせ王位継承権を返上させている。
不要な第八王女ならそれでもよかったがリリエンヌは王位にもっとも近い紋様保持者になっている。
いなくても問題なかったので固執する必要はないが、ルエッタルト王国では紋様持ちは王族にのみに現れ引き継がれている王位の証、ということになっている。
それが追い出した第八王女にあるとなればさぞ心穏やかではないだろう。王妃が暗躍してこちらが偽者だと断罪し処理しようとするかもしれないが残念。
こちらが本物なので潰されることはない。その検証を身をもって行ったのだから間違いないだろう。
慈悲深い聖母がどこまで仮面を被っていられるか見ものね。
話を戻すがつまりは、だ。
この紋様を持っているわたくしを正しく扱い誠実に対応し敬ていればシンプリントは労せず玉座に座れていたということになる。
自国だけでなく他の国でも紋様の効果が機能したのだからそういうことなのだ。
ゼンジュ様はそれを言わなくていいのか?と聞いてきたのである。意地の悪い御方だわ。
『話したところで結果は変わらぬのですから話すだけ無駄ですわ。むしろやはり離縁は無効だと騒がれても面倒です』
『それはそうだな。怒りに任せてうっかり殺してしまいそうだ』
『それはご容赦を。彼は今回の争乱の首謀者であり責任を負うべき王族として華々しく散ってもらう予定ですから』
『元国王や先王共は毒杯しか与えられないからな。見せしめの代役は必要だろう』
シンプリントの罪状は余るほどある。その罪から逃れることも彼を助けてくれてきた大人達ももういない。
彼もある意味では被害者だがわたくしにとっては加害者でしかないし同情の余地もない。なので快く送り出せるだろう。
とりあえずわたくしの意見に満足したのかゼンジュ様は前を向いた。その横顔が凛々しく見惚れるほどのラインを描いていた。
―――見た目が違う異種族は人にあらず。
それはそうだと思ったがその後に『我ら人族と同等に扱う必要はない。人に寄せた亜人種は人族を食い物にし種族の乗っ取りを企てる卑しき寄生虫だ。あれらの扱いは家畜くらいが丁度いい』。というのが追記されており当時驚愕と共に相容れない考えだと思った。
しかしそれがルエッタルトとトゥレイオルバー、人族が治めている国の共通認識だった。
確かに戦争を頻繁にしていた昔はそうだっただろう。今も過激な思想を持つ者がいるだろうがそれは人族とて同じだ。近しい社会がある異種族に対し見た目が違うだけで家畜と見下すほうが余程野蛮に映るはずだ。
互いの言葉を、為人を、種族を理解する心の余裕と少しずつでも歩み寄ろうとする意思があれば手を取り合うことはできる。
「(わたくしも洗脳教育を受けてきたけれど、今思い出しても役に立たない錆びついた教えだったわね)」
だって彼はわたくしが関わった人族達よりもずっと理性的で思い遣りがあるもの。何より対話ができるのがいい。
その程度で、と思うかもしれないがその程度すらできていなかったのだ。わたくしの周りは。
少し長く見ていたせいかゼンジュ様の視線がこちらに向く。目が合うとフッと目許が和らぎ笑みを浮かべた。
―――ああ、本当に好ましい。
忘れかけていた胸の高鳴りが小さく芽吹いた気がした。
王位も国も本当は興味ないけれど、彼や彼らのために死力を尽くそう。
皆の幸福に繋がるのならこの紋様を最大限活かそう。
―――それがたとえ祖国を滅ぼすことになったとしても。
「…さて、ルエッタルト王国の皆様にもわたくしの紋様を見せに行きませんとね」
―――まぁ率先して滅ぼしに行くのはわたくしのほうですけれど。
読んでいただきありがとうございました。
―――――――
【リリエンヌ・ホジャマカルタ】
ルエッタルト王国第八王女。第四側妃の娘。側妃は子供を含めて王妃のストレス発散装置扱いで、種と不和しか撒き散らさない父王は我が身可愛さに見て見ぬフリをしている。
男優婚約者は表向きは男爵家の養子入りした跡取り。実際は一代男爵なので爵位すらないところに嫁ぐ予定だった。汚してリリエンヌ価値を下げることが目的なので妹との関係が露見した後も解消されず肉体関係を強要してきた。結果男優は急死し不貞をして妹を汚した責任は養親の男爵家がとった。
輿入れの際王妃から『帰ってきてもお前の居場所はもうないから(ほぼ除籍)』と言われていますがシンプリントらは知らなくていいことなので話していません。
リリエンヌの嫌いな人トップ3。
No.1 シンプリント。
ルエッタルト王国王妃を押し退けて堂々の第1位。うちの父親のダメなところを煮詰めて抽出したらいい屑になりました。複雑骨折のまま公開処刑予定。
No.2 ティリシャズ王妃。
ワンランクダウン。リリエンヌが嫁ぐまでは不動の1位だった。仕向けたのは王妃なのに自分のお気に入りの男優を殺されて恨んでいる。やっと生まれた王子をなんとしてでも王位につかせたいと画策してるのでリリエンヌ(紋様付き)が帰国したら発狂しそう。
No.3 ホーラナァヌ・ルエッタルト
リリエンヌの妹。第九王女。愛情不足の欲しがり妹。本人は血が繋がった姉妹のリリエンヌに構ってほしかっただけだが拗らせている上に程々を誰にも教えてもらえなかったためアクセル全開にして更に嫌われ、リリエンヌの婚約者を奪ったら目の前で急死した。その死に方があまりにも異状で悍ましかったため心が壊れた。
【ゼンジュ】
赤髪の鬼族。
人族は好きではないがリリエンヌには好意を抱いている。勇ましい声の挨拶に『なんて素敵な女なんだ!』と一目惚れ。距離を縮めようと日々奮闘中。
ただしドゥイーダルダからリリエンヌへラブコールがあったり他の種族から求婚されてる光景を定期的に見る羽目になり落ち着かない日々を送ることになる。




