第125話 首都へ
新型コロナなどと巷で騒がれている中、風邪をひきました…。ノドが腫れて声が出せず、モノも飲み込めない…。熱も37度台前半を行ったり来たり…。咳もありますが、
『急性咽頭炎』
だそうです。明日からは本業復帰…、できるといいなぁ…。
いよいよエイサムを離れ、首都に向かう。エクランドに帰る連中を見送ってからの出発だ。
コーダの様子を見に、エクランドに帰る馬車に行くと、わりと元気そうなコーダの姿があった。ストレッチャーならぬ、戸板の上に横たわっているが…。
「生きてるな?」
「元気っス!あ、新しい領主様でしたね。失礼しました…」
「今まで通りでいい。ワシは何になろうが変わらんから…。短刀、あるか?」
「…これ、オレに下さい!スゲェ使いやすくて…。イテテ…」
「ムリに起き上がろうとするな。わかった。その短刀はお前にやるよ。大事使え。そして、体調が良くなったら、しっかり鍛錬しろよ?ワシがいるときなら、相手してやる」
コーダがニッコリ笑う。まだガキの顔だな。そばにはチャッキーとマルタの弟子、そしてマルタが付いていた。
「じゃあ、気を付けてな。みんなによろしく」
「あんたもね?」
と短い会話とハイタッチで見送った。
◇◇◇◇◇
首都行きの馬車に向かうと、ミーシャとカレンが待っていた。馬車はエクランド側で手配したものだ。
エトロア王国の首都エクスタームは、エイサムの東に位置する。王宮を擁する大要塞都市だと聞いた。王家の繁栄とともに首都も拡大、かなり広大な都市のようだ。
途中の昼食で立ち寄った小さな村で、ロアンが切り出した。
「因みに聞きたいんですが、何故、お付きが私になったんですか?ハンターつながりでヒースさんでもよかったんじゃ…?」
「あのオッサンと一緒だと、愚痴しか出てこねぇんだ、口開いても…。それと、お前さんとは、いろいろ話しもしたかったしな」
「話し、ですか?」
「あぁ…。今のエクランドはことや、騎士団のこと。そしてお前さん自身、今後どうしたい、どうありたいかという考えについて、などなど」
「今後のこと、ですか?」
「騎士団に居続けたいのか、そうじゃないのか、とかな。アレックスは、根っからの『職業軍人』的な考えを持ってる。ヒースもそれに近い。でも、ロアンは?ハンターのアランは?と、リーダーと違う考えを持っているなら、それを聞いて、もっと適した仕事はないか、或いはワシとしてはどうあって欲しいか、などを話せればと思ってな、それで来てもらうことにしたんだ」
「それって、評価して頂いてると理解していいんですよね?」
「当然だろう。『評価してない=気にもしない』よ、ワシは…。まぁ、直ぐ結論が出るようなものでもないし、道中に少しでも考えてくれるとありがたいかな?」
「今後のかぁ…。最近になって、いろいろ思うことはあるんですよねぇ…」
「それを聞きたいんだ、ワシはね」
「マモルも大変だね。いろいろ気配りしてさ」
ミーシャが笑った。
「仕方ねぇよ、年長者の役目の1つだよ。でも、それをうるさく思う連中もいる。オッサンが何言ってんだと…。結構、気疲れすんだわ、これが…。オッサンじゃあないけどな』
「まさか、若いつもりですか?十分オッサンかと…」
「ワシは"オッサン"じゃなく"オッチャン"な」
「どう違うんですか?」
「"オッチャン"の方が、お茶目な感じだろ?」
「意味わからん…」
と呆れ顔のロアン…。ミーシャは笑ってる。カレンに至っては、声を出さないように堪えながら、涙流して笑ってる…。1人でイジケながら、タバコを吸った…。
御者にはゆっくり休むように言ったため、食事を終えてから、馬車で横になっている。まだ先は長い。ワシらも他愛のない話しをして、のんびり過ごした。
◇◇◇◇◇
夕方、小さな宿場町に到着した。御者が宿を手配してくれるというので、風呂付きを2部屋頼んでみた。しばらくすると、風呂付き、夕朝食付きを2部屋確保してきた。お礼として小金貨を2枚渡した。彼の宿代と飲み食いが賄えるだろう。
荷物を持って宿に行くと、主人が鍵を渡してくれた。2階だと言われて上がると、階段を中心に、廊下が左右に広がっており、鍵に付いている札を見ると、その両端の部屋のようだ。ワシは自分が持つ鍵の部屋番号を見つけ、後ろを見ると、そこにはロアンではなく、カレンがニコニコしていた。廊下の反対側では、ロアンがミーシャに連れらて部屋に入って行った。まるで『拉致』されたかのように…。これでよかったのか?気にしても既に遅いな…。ワシはカレンをエスコートしながら中に入った。
部屋に入ると、荷物を放り出して、カレンが抱きついて来た。ほぼ飛びついた格好だ。しっかり受け止めたら、カレンがキスしてきた。濃厚なキスをしていたら、あっという間に臨界点に達して、キスしながらそのままベッドに…。脳内に
『暴走(自主規制)モード突入』
の、嬉しくなるようなナレーションが響いた…。




