第2部(第11話〜第24話)での改変内容
第2部では、第1部(1770年代の産業革命期)で「ジェームズ・ワットの暗殺」を回避し、代わりに高効率熱力学や無煙無害炉を定着させた場合の歴史(IF)を描きました。石炭や石油といった化石原料の消費を極限まで抑えたことで、歴史はどのように史実と変わり、温暖化を抑制していったのかをまとめました。
第11話:高効率熱力学
産業革命の起点において、熱効率を極限まで高めた超秩序的な熱力学インフラを定着。石炭の無駄な消費を根本から削減し、大気汚染の芽を摘む。
第12話:炭鉱の灯火
炭鉱における過酷な労働環境と、石炭採掘に伴う地殻・環境破壊にブレーキをかけるため、現場の労働者や技術者にサステナブルな管理意識(良心の法)を浸透させる。
第13話:石油は慎重に使うべき貴重な資源
歴史が石油エネルギーへ移行する黎明期。湯水のように使い捨てる未来の大量消費社会を防ぐため、「石油は有限であり、慎重に扱うべき貴重な資源である」という世界的な資源保護の共通規格(因果)を前倒しで確立。
第14話:送電ネットワークの革新
電力を無駄なく社会の隅々まで行き渡らせるため、送電ロスを天文学的に削減する高効率な「クリーン送電ネットワーク(グリッド)」の基盤を前倒しで敷設・定着させる。
第15話〜第16話:逆襲する資本と環境法/環境規制を守った者が馬鹿を見ない世界
利益のみを追求して環境法を無視しようとする初期資本家たちの逆襲に対抗。世界初の強固な国際環境規制プロトコルを定着させ、「環境を守る企業こそが市場で最大の利益を得る(得をする)」という絶対的な経済インフラの仕組み(良心の法)を完成させる。
第17話:神の天秤と見えない毒
工業化に伴って発生する、当時の科学では目に見えない「化学物質や有害廃水(毒)」の脅威に対し、技術者たちの脳内に高度な分子分離・クリーン濾過インフラのひらめきを送り込み、大規模な公害を未然に抑止。
第18話:緑の防衛線
森林伐採や開発の濁流に対し、大自然の生態系を維持するための「緑の防衛線(環境アセスメント保護区)」を国レベルの標準規格として歴史の底に組み込む。
第19話〜第20話:巡る硝子/潮力発電プラント
汚れたら使い捨てるカルチャーを拒絶し、何度も100%循環し続ける「永久ガラスリサイクルサプライチェーン」の流通網を定着。さらに、化石燃料に一切頼らない巨大な「潮力発電プラント」を臨海部に前倒しで建設し、クリーンエネルギーの絶対的な供給源を確立する。
第21話:砂から生まれた青い金剛石
一九五四年のベル研究所におけるシリコン太陽電池開発に介入。初期の致命的な弱点であった「結晶純度の低さ」と「接合面の厚みによる電子の消滅」を、温度制御の最適化による99.9999999%(ナインナイン)の超高純度単結晶化と、ガス熱拡散法による1ミクロン以下の極薄p-n接合面形成で完全解決。光電変換効率を一気に実用レベルの『15%』へと跳ね上げ、化石燃料に重税が課された世界における「最も安価で堅実な都市型分散インフラ」として太陽光発電を定着させる。
第22話:尊厳と抑制
一九七〇年代のローマ・クラブ『成長の限界』が警告した人口爆発と環境破壊の危機に対し、「女性教育と権利の確立」という人道的な根元からアプローチ。因習の根強い地域に対し、脳波へ直接アプローチして出産の激痛を擬似体験させる。多産による搾取と自滅への道を生物学的に理解させ、世界中で自発的な女性の教育権と家族計画(自制のモラル)を同時多発定着。世界の総人口を傷つく者なしで定常状態へと導く。
第23話:自律するグリッドの瞬き
一九六〇年代末のリチャード・モーリーらによる産業用シーケンサー(PLC)開発へ介入。かつて蓮をデータ空間に閉じ込めた超デジタル技術の知恵を流用。太陽光や潮力などの再生可能エネルギーが持つ「天候による出力不安定」という致命的なインフラのバグを、ミリ秒単位で自動同期・補正し合う【自律分散型スマートグリッド・システム】を一九八〇年代の段階で世界全域に完成させ、化石燃料の安定性に頼る必要性を市場から完全に消滅させる。
第24話:地球環境保全に関する技術は奪い合うものじゃない
一九九〇年代末、新興国の急激な工業化に伴う先進国の「環境特許の利権独占」と、それによる新興国の「化石燃料の無秩序な利用拡大」という危機に対応。特許管理サーバーをハッキングして高度制御PLCや太陽光などの全クリーン技術を【完全オープンソース(無償開放)】化。新興国へ一足飛びに導入する「リープフロッグ(技術の飛び越し)」を強制執行。化石燃料を使うよりも最初から無償の分散型クリーンインフラを構築する方が圧倒的に安く経済発展できる市場原理を成立させ、化石燃料の使用を引き続き抑制させた。




