30話 動物の世界(まよい視点)
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ぼくたちが住んでいた村は天敵に襲われた。
畑は荒らされて、仲間は食べられていって……。
ぼくはむゆうとあおとに守られながら一緒に逃げ出した。
天敵に見つからないように、気配を消しながら
森を抜けて…噂で聞いていた村まで辿り着くことができた。
のんびり過ごせるといいなぁ。
むゆうが全てだとぼくはそう思っている。
言うことも、やることも、考えることも全部。
ぼくは自分でやりたいことを決めれないから、
むゆうと一緒にいると楽。
でも、いつかむゆうを守れる存在になりたい。
あおとはしっかり者で元気な子。
前の村でも色んな動物と仲が良かった。
ぼくのことも気にかけてくれる優しい子。
むゆうに友達ができた。ぼくたちより背は高いけど……。
名前はドロームとティール。双子で種族は鳥らしい。
双子って、すごいなぁ。
ドロームはぼくと同じで物静かだけど優しい。
ティールはバカ。バカとしか言いようがない。
でも明るくて元気でぼくは好き。
むゆうと一緒にティールにたくさん小言を言っている。
むゆうはとても楽しそうだ。
あおとは他の動物たちと仲がいい。
この村に来てからあおとと少し距離ができた気がする。
あおとはいいなぁ…。
また幸せな毎日は壊れてしまった。
村が天敵に襲われてしまった。
あの時のように、畑は荒らされ、みんなはパニックになって、
逃げ遅れて食べられちゃう動物もいた。
逃げないと…。むゆうとドロームとティールと…
あおとがいない。先に逃げたのかな。
前みたいに一緒に逃げたかったなぁ。
何だか置いていかれた気分。
ドロームとティールは
ぼくとむゆうを守って一緒に逃げてくれたけど…。
途中までは4人で逃げていたが、暗い森の中で
ドロームとむゆうとはぐれてしまった。
むゆうがいないとぼく、何にも決めれない、動けないのに…。
そんなぼくをティールは導いてくれた。
この時だけ、ティールがかっこよく見えた。
この森を抜けたら、
村があるという噂を聞いたことがある。
その噂を信じて、その村に
ドロームとむゆうがいることを信じて、
ぼくはティールについて行くことにした。
ティールと一緒に気配を消しながら、
森を抜けようと歩いている最中だった。
天敵に見つかってしまった。
ティールはぼくを抱えて、走って逃げた。でも、
足場の悪い森だったせいか転んでしまった。
転んでいるうちに天敵に追いつかれてしまった。
ティールは天敵を近づけさせないように、
ナイフを振るって天敵に刃向かったが、
鋭い爪でティールは引き裂かれた。
ティールは動かなくなってしまった。
その後に、ぼくも天敵に全身を引き裂かれ、
ぼくの意識はそこまでだった。
ティール…最後まで守ってくれて、ありがとう。
…ぼくは誰かに起こされた。その人物は…。
ティールだった。ぼくはこの状況を理解できない。
ぼくとティールの疑問は一緒だった。
なんで死んだのに生きているの…?と。
二人で考えていると、二人の人物が現れて、話しかけてきた。
死雫「おや、お目覚めのようだね。」
ブラッディー「おはよ〜!」
まよい「ねぇ、なんで死んだのにぼくたちは生きているの?」
ブラッディー「今から説明するよ〜」
二人から話を聞いた。やっぱりぼくたちはあの後、
天敵に殺されて食べられた後、
二人に選ばれて、ここに連れてこられたらしい。
死雫「君達をエスケープに招待したいと思っている。」
まよい「エスケープって、なぁに?」
ブラッディー「死雫さまが作った世界のことだよ!
二人にはエスケープで生活してもらうってこと!」
まよい「ティール、どうする?」
ティール「ひとつだけ聞かせてほしい、
オレの兄であるドロームと友達のむゆうは生きているの?」
死雫「まぁ、生きてるけど…、
多分君達のようにすぐ死んでエスケープに招待する予定だよ」
ブラッディー「お兄ちゃんと友達がくるなら寂しくないね!」
ティール「どうにか死なないようにはできないの?!」
死雫「それは不可能だね。僕はエスケープの管理者だから、
あの世界の人物は操れないんだ。
死なないことを祈ることしかできないね。」
ティール「そっ、かぁ……」
まよい「二人が生き延びてくれることを願って、
ぼくたちはエスケープで心機一転するのはどうかな。」
ティール「そう、だね…。」
ぼくとティールはエスケープに行くことを承諾した。
裂け目をくぐった先がエスケープらしい。
ぼくたちは裂け目をくぐる。
死雫「それじゃあ、精々頑張って生き延びるんだよ。」
裂け目をくぐった先は…何だか暗い、
見たことない建物が並んでいる街だった。
まよい「二人が生き延びてくれることを信じて、
ぼくたちはここ(エスケープ)で一緒に頑張ろう…?」
ティール「そうだね…。これからもよろしくね。」
ぼくの全てだった、…大好きだったむゆうも、
なんだかんだ優しかったドロームもいない。
二人が生き延びてくれることを信じて、
ぼくたちは頑張るしかない…。
…あと、あおとは無事かな…。
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