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名前と依代と契約と

異世界へ転生し、種族が『鬼人』であることが判明したヘリウス(元・斉藤啓鬼)。

【精霊召喚】で呼び出した赤髪の美女の正体は、なんと『初代炎精霊女王・シリウス』だった!


「自分より弱い者には従わない」という彼女に対し、ヘリウスは新スキル【残像保存・再生】と【防御壁】を組み合わせた頭脳戦を展開。神話級の精霊女王をまさかの完封勝利で下し、見事に勝利を収めるのだった——!

初めての戦闘を終えた後....

俺は女王にどう話しかけるべきか悩んでいた。

どんな話題で会話を始めるべきなんだろうか?

そう言って俺が悩んでいるとき、なんと女王から話しかけて来た。

「ところでお主、まだ名を聞いておらんかったな。名を教えてくれぬか?」

なんと名前を聞かれたが、まだ俺はこの世界での名前を決めてない。前の世界の名前はあんまり使いたくないから、新しい名前がいいのだが...

うーん?ぱぱっと簡単に決めるべきか?それとももっと悩むべきか?

わからぬ。

ええい!こうなりゃ勘だ!

「お、俺の名前はヘリウス・ユートルコスだ。よろしく、精霊女王!」

あ、間違えた...ヘリオスって言おうとしたのに、ヘリウスって言っちゃった。にわかが出ちゃった。

「ほう、ヘリウスか。良い名だな。私は初代炎精霊女王のシリウス=メルリールである。これからもよろしくな」

シリウス...確か恒星で、意味が「焼き焦がすもの」だったよな。炎にぴったりな名前をしてるな。

「ああ。よろしくな、シリウス!」

自己紹介を済ませたところで、契約に移ることになった。

精霊と仲間になるには契約を結ぶことが条件で、1つ目が名乗り、2つ目が依代、3つ目が生贄技術らしい。

「生贄にする技術は私が譲渡するゆえ、ヘリウスは依代の準備を頼む。」

なんということだ。シリウスの仕事のおかげで、俺の仕事は依代の準備だけになった。

(楽ちんだ...!)

そう。依代の作成は至って単純だ。

1つ目に材料の用意。今回は周囲に山ほどある溶岩を固めて体の形にする。形さえあれば、素材なんてなんでもいいらしい。

2つ目に型を作る。今回は先程の戦闘で獲得した防御壁を使って体の形にする。体の形は、シリウスの要望に合わせて作ることにする。

3つ目。溶岩を圧縮し、コアとして機能するようにする。あと、これをもう一つ作る。型の中で爆発させて溶岩が全体に行き渡るようにするためだ。

最後、この溶岩を固める。といっても、空気中の温度で全然冷えるので、放置でOK。

これで依代は完成だ。あとは、契約の儀式を執り行うだけだ。

「さすがは私の仲間。仕事ができるな。」

そう言って俺を褒めるシリウス。褒められると嬉しくなるが、お姉さんに褒められるのは格が違うくらい嬉しいな。

「では、儀式を始めよう。」

突如、俺の足元に魔法陣が現れる。

【これより精霊との契約を開始するため、条件を確認します。契約条件1:完了済み。契約条件2:完了済み。契約条件3:完了済み。これより、契約を開始いたします。】

と、聞いたことのある声が脳に響いた直後、シリウスを溶岩が再び包み込んだ。そして1つのまとまりになって、溶岩のコアに入り込んでいく。すると突如としてシリウスの体が形成され始める。

そうしてできた自分の体をみて、シリウスはご満悦だ。

さらに新しい技術を獲得したらしく、【進化技術:炎神身体(もえさかるほし)】というらしい。なんか名前からして凄そうだな。

そうして初代炎精霊女王であるシリウスが実体を得て、共に旅をする仲間となったのだった。

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