Aoi's night Wolking ⒍
⚠︎注意⚠︎
すごく短い。
820字
少し降りたり登ったりして、頂上からはあまり離れないようにしている。
はぐれたら犬……狼の嗅覚で見つけてくれるだろうから、心配はしていないけど。
テキトーに歩き回った末、頂上からほど近いところに適当な窪みがあった。
そこで仮眠は取ることに決めて、一旦岩に座る。
アイズも流石に飛びっぱなしで疲れたのだろう、そのへんの岩にとまった。
「ねえ、今日は満月だね。」
「わん。」
ガイーが一つ鳴く。
「ねえ、あしたで六年目だね。」
「くぅ?」
ガイーが不思議そうに首を傾げる。
「星が、たくさんだね。」
「……。」
もう誰も鳴かない。
「真っ暗じゃないね。」
私の仮説が正しければ。
「今がすごく楽しいよ。
だから、真っ暗な空なんて、二度と見なくてもいい。
たとえそれが故郷の空でも。
私は全部捨てたんだ。
家族も、将来も。
残ったのは、理想だけ。
そして、新しく、君たちと仲良くする力をもらった。
嬉しいよ。
私はこの世界が、大好きだ。」
真っ暗なものが、ゲートなのかもしれない。
ここと地球を繋ぐ。
だから、もう見たくない。
暴力も罵倒も、もう結構だ。
「君たちがいなくちゃ、私は暮らし向きに困ってたな。
ありがとう。」
満天の星空を見ながら物思いに耽った。
時間も時間で、いつの間にやら寝てしまっていたらしい。
後味の悪い感情だけが胸中に渦巻く。
でも、そこに動物たちが割って入ってきて、すべて消してくれる。
「……ありがとう………。」
「…………。
良い夢を。」
嫌なことはなくなって、みんながいる。
素敵な居場所。
私の生み出すマナで、この森を守れたらいいのに。
全部、この森を囲う優しい結界みたいに。
なってくれればいいのにな。
おやすみなさい。
Thank You For Reading To The End.
You Will Find The Epilogue If You Proceed Further.




