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第42話 佐藤と黒川

課長がいない二日目。

午前中、黒川さんはパソコンに向かう時間よりも異世界のアイテムをいじってる時間の方が長い。

(大丈夫…。黒川さん速筆だから…。)

佐藤は不安になりながらも口には出さなかった。


午後になると、

「佐藤さん。できました。確認をお願いします。」

「(いつの間に?!)わかりました。確認しますね。」


【キングス王国戦記:第2章3話「薄暮の決闘」】

王国の防衛線、カストル砦はすでに陥落寸前であった。

黒煙が空を覆い、かつての堅牢な城壁は魔族の膂力と爆炎魔法によって無残に砕け散っている。絶望的な戦況。退路はない。

燃え盛る主門の前、瓦礫の山を背にして、ただ一人、進軍を阻む男がいた。

王国騎士団長ヘルム。

その白銀の鎧は返り血と煤に汚れ、獅子の紋章は辛うじて判別できる程度に傷ついていた。しかし、その身から放たれる闘気だけは、微塵も衰えていない。

「……ここまでだな、キングスの老犬」

地を這うような重低音が、戦場の喧騒を圧した。

立ち込める煙を割り、現れたのは巨躯。漆黒の甲冑に身を包み、赤熱する大剣を片手で引きずる、魔王軍第三将軍、ゴルガだ。

彼はヘルムの数メートル手前で足を止め、嘲るような笑みを浮かべた。

「貴様の首を掲げれば、この砦の士気は完全に潰える。無駄な抵抗はやめよ。」

ヘルムは答えず、ただ静かに愛剣「破邪の剣」を構えた。


資料にはない、佐藤の知らない世界が書かれていた。

「ありがとうございます!広報に送りますね。」

佐藤は疑問を持たず広報に送る。


「あっ黒川さん。仕事終わり時間あります…?いい機会なんでご飯でも一緒に…。」

黒川は少し驚いた顔をした。

「…デートですか?」

「いや!黒川さんと2人であんまり話さないんで、親睦を兼ねて…。」

「…いいですよ。私、お酒強いですよ。」

「今日はお酒はなしです!」

黒川は嬉しそうに少し微笑んだ。


次の日

「2人ともただいまー。一杯お土産買ってきたよー!」

課長が出張から帰ってきた。

「どうだった?2人でも大丈夫だったでしょ?」

佐藤と黒川が少し目を合わせた後、

「「はい。」」

2人で同時に返事をした。

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