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第61話 再起

用事があったため金・土と間が空いてしまいました。すいません。

 家に帰り莉子に一部の記憶が戻った事を伝えると、恥ずかしそうにモジモジとしながらも最終的には他2人と同じ行動を取った。


 ご機嫌な姉ちゃんと莉子の相手をしながら夜を過ごし、僕は自分の部屋でゆっくりと寝た。姉ちゃんの部屋で寝ていた訳ではなく、姉ちゃんが僕の部屋に来て寝ていたことを思い出したのだ。


 その証拠に、日曜日の朝に起きると姉ちゃんが布団に潜り込んでいた。


 日曜日はゆっくりと過ごし、更に数日が経った。


 放課後になり、僕は1人で家に向かう。家の前まで来ると、玄関の前に人が立っていることに気付く。

 もしかして何か用があるのだろうかと思い、僕はその人に声を掛けてみる。



「あの、どうかしましたか?」


「ん? ……君か」



 僕の顔を見るなり、その人はみるみる不機嫌になった。


 僕はその人の顔に覚えは無いため、なぜ急に不機嫌になったのかよく分からない。



「君のせいでうちの娘は、うちの娘は……」


「えっと、あの? 用がないなら通してもらっても大丈夫ですか?」



 言い方が良くなかったと自覚しているものの、会話らしいものが一つもない状態で独り言を聞かされても困る。この男性が誰かも分からない。

 第一、記憶を無くしている状態では以前の事を言われても仕方が無い。


 それでも動かなかったため僕がどうしようかと悩んでいると、目の前の男性の顔が真っ赤になり、心做しか膨れ上がっているような気がして、僕はその人に注目する。


 そして、堰を切ったようにその人が話し出す。



「君のせいでうちの娘は捕まった! 将来に影響も出る! 慰謝料も払わなければならない! そのどれもが君のせいで起こったんだ。君がうちの娘、絵里に関わったせいで全てが台無しになった」


「えり……あの、誰のことを」


「何故君が分からない振りをする? 君がいなければ絵里はあんな行動に出ることは無かったんだ。君が大人しく絵里に従っていれば今頃こんな事には……」



「えり」とは誰の事だろうか。誰なのかは分からないが、その名前を聞いた時に少し頭に痛みが走った。


 何故そんな事を言われているのか分からず、僕は更に首を傾げてその人に質問する。



「あの、僕が何をしたと?」


「……あぁ、教えてやろうか。君は絵里が不利になるような噂を流した!」



 ーー学校の裏サイトで、3人の噂。



「絵里に振られたからと言って、そんな事をする必要は無いだろう!」



 ーーベンチに座る女子に告白し、振られる。



「絵里は君のせいでおかしくなってしまったんだ!」


「うあっ……ぅぅ」


「なんだ、今更後悔でもしてるのか?」



 違う、そうじゃない。そう思ったが、声が出せなかった。猛烈に頭が痛い。頭が割れそうだ。


 見たくもない記憶が頭に流れ込んでくる。これは、僕の記憶なのだろうか。



 ーー3人の男女に暴言を吐かれて蹴られる。


 ーーバイト先で水をかけられる。


 ーー出掛けた遊園地で偶然見かけた浮気と不倫。


 ーー意味の分からない提案。


 ーー家に押し掛けてくる3人。


 そして……。



「……どいてくれ。自業自得だ」


「何をっ!」



 激しい痛みに頭を押えながら、俺(・)は神楽坂の父親をドアの前から押し退ける。

 もう顔も見たくない。早く帰って欲しい。



「君が全て悪いのに、そんな言い方は無いだろう!」


「自分の娘からちゃんと話を聞いてないのか? 俺は振られただけなら何かしようとは思わない」


「嘘をつくな! 私は絵里から全てを聞いているんだ」



 娘から聞いたことしか信じていないようなので、これ以上話しても意味は内容だった。

 早く休みたい一心で俺は家のドアに鍵を差し込んだ。


 すると、背中を鷲掴みにされる。



「逃げようとするな。まだ話は終わっていない」


「勘弁してくれ……」



 物凄い力で背中を掴まれ、俺は鍵は開けれたもののドアを開けることが出来なかった。


 どうしたものかと思っていると、後ろからよく知る声が聞こえてきた。



「あれ、優希くん? その人誰? どうかしたの?」


「あぁ、那月か。ちょっと助けて欲しいんだけど大丈夫か?」


「……警察に電話すればいい?」


「チッ」



 警察という単語が聞こえた瞬間に神楽坂の父親は隣の家に逃げ帰って行った。

 警察が怖いならそんな事をしなければいいと思うのだが、どうしてもイラついていたのかもしれない。


 ドアを開けて中に入ろうとしたが、フラついてしまって動きづらかった。



「優希くん、肩貸すよ」


「ありがとう」



 それを見兼ねた那月が俺に肩を貸してくれて、俺は那月と共に家の中に入った。

次話、夢です。


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― 新着の感想 ―
[一言] 物凄い毒親だ 轢かれた奴が悪いってか そら娘も殺人くらい平気でやるわ
[一言] 一家丸々全員死ねよ クソどもが
[一言] ナントマァ、親子揃って軽率暗剣な事で。(• ▽ •;)(不通にズゴックに逝かれてますなぁ!)
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