第47話 変化 前編
3週間ほどテスト週間になるので、しばらく2日に1回となります。よろしくお願いします。
意味が分からない提案をされてから1週間程が経った。
一昨日から元幼馴染の鳳は学校に来なくなり、神楽坂と神坂は守ってくれる存在が居なくなった為か、同じく学校に来ていない。
この1週間で、幾つか面白い、と言っていいのか分からないが、変化があった。
☆☆☆
今より5日前、少し頼まれ事をやってから帰ろうとすると、あの、神楽坂が備品を盗んでいた器具庫に、数人の先生が集まって中の様子を伺っているようだった。
(あの場所は……)
何となく気になったので近寄ってみる。
「先生、何かあったんですか」
「静かに。はぁ…ここまで来たのなら仕方ないか、君は彼らの幼馴染だよな。少し聞きたいことがある」
そこに居た先生の内1人に手招きされて、俺は他の先生と同じように壁に耳を当てる。
中から聞こえるのは3人の男女の声。
そして、それは俺の元幼馴染たちのものであった。
しかも、聞こえる音は行為に及んでいる音のように聞こえ、俺の中でこれ以上ない程に下がっていた元幼馴染たちの評価が更に下がる。
「はぁ…学校でもお構い無しか」
「……七瀬くんは彼らの関係について知っていたんだね。これ以上ここにいる必要性は無い。七瀬くんも着いてきてくれるかな」
俺を手招きしたのとはまた別の先生にそう言われて、俺たちは校内へ戻る。
途中、最後までシたのだろうか。後方から頂点まで達したかのような声が聞こえ、俺は少し吐き気がした。
先生たちに連れられて入ったのは生徒指導室。
まだ校内には生徒が残っているので、話を聞かれないようにするためには、確かにここがいいだろう。
「まぁ、正直に言おう。さっきあそこであったような事に関して、七瀬くんは何か知っているか?」
「いえ、あれは初めて知りました。でも、他にもアイツら色々やってますよ」
「色々、ね……」
そう言うと先生は少し考え込んでいた。
学校内での不純異性交友だけなら、うちの学校だと停学で済むだろう。
先生がこうして聞いてきた今がチャンスだ。やるなら徹底的に。
「取り敢えず先生、これを」
「…これは?」
「聞いてみれば分かりますよ」
そう言って俺が差し出したのはスマホの録音機能。
この間、意味がわからない提案をされた時に録音していたものである。
アイツらの通常ならば信じられないような発言と、俺を殴る音が流れる。
まだまだ軽い方であったが、何が起きていたかぐらいは分かるだろう。
「…まだまだ良い方ですよ。俺は別にこの位は平気ですから」
「まだまだと言うことは、他にもあるのか?」
「えぇ。例えばーー」
俺は一部を伏せてある程度のことを先生たちに話した。
消えた備品を盗んだ犯人の事。
3年生を脅していたこと。
詳しい内容は伏せて、浮気のこと。
バイト先での出来事(水をかけられた)。
あとは、俺が嘘告された後のことだ。
神楽坂や神坂のことはまだ気難しい顔をして黙って聞いていたが、鳳の浮気については流石に質問をされた。
「浮気、ね……本当か?」
「えぇ。見せることは出来ませんけど、証拠もありますから」
「そうか。これはちゃんと対応しないとな……」
まぁ、あまり気乗りはしないのか、少し残念そうである。
そういえば、この先生はサッカー部の顧問だったかもしれない。
その後は俺が殴られた時のことや、3年生の先輩のこと、そしてこれを知っている人物について聞かれ、俺は生徒指導室を出た。
次の日の放課後、俺が姉ちゃんから聞いた話によると、3年生の先輩(料理部元部長)や、あの3人が呼び出されていたようである。
停学になるか、退学になるか。それとも、転校でもするのか。
学校でのことはある程度先生に任せてもいいだろう。
今回呼び出されていたところを見た生徒は結構いるらしく、噂が更に広がるのも時間の問題だろう。
☆☆☆
ーーと、まぁ、ここまでが学校での出来事だ。
次は、学校の外。鳳の浮気相手の夫、鈴谷さんからの連絡についてだ。
次話、鈴谷さん視点になると思います。
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