第23話 優希改造大作戦 ②
ーー1時間後。
「・・・?」
「どうです? こんな感じで大丈夫ですか?」
鏡には全く知らない奴が映っていた。誰だこいつ?
「・・・誰だこいつ?」
「誰って・・・あなたですよ。だいぶスッキリしましたね」
・・・嘘だ。この爽やかイケメンみたいなのが俺? そんな訳ないだろう。
「言った通り、前髪短めのマッシュにしました。やんちゃな少年のようなイメージがプラスされて、男らしさも出ましたね! ・・・はぁー、カッコイイー」
「はぁ・・・? これってセットとかは?」
「特に必要ないですよ。五分くらいで出来ます」
「そうですか。・・・ありがとうございました」
いまいちコレが自分だという実感が持てないまま、俺は席を立った。
☆☆☆
全く実感が無いまま、姉ちゃんと莉子の所へ向かう。
姉ちゃん達のところへ着くと、姉ちゃんはニヤニヤしだし、莉子はポケーっとしていた。
莉子、分かるぞ。俺もよく分からん。
「優希、カッコよくなったね」
「あ、あぁ。やっぱりこれは俺なのか、姉ちゃん」
「ふふふ。えぇ、そうよ」
「そうなのか・・・」
やはりこいつは俺らしい。姉ちゃんが言うならそうだ。
「優希兄? ホントに優希兄なの?」
「あぁ、そうだ。そうらしいな」
莉子に話しかけられたと思ったら、突然抱きついてきた。
は? ありえん。莉子が俺に抱きついてくるだと? 俺と父さんに冷たいあの莉子が?
俺が混乱していると、莉子が話し出した。
「良かった・・・。優希兄がちゃんとカッコよくなって。・・・じゃなくてっ! まぁ、スッキリして良かったんじゃないの?」
「お、おう。ありがとな」
なんか一瞬デレた気がするけど、気のせいだろうか。
にしても、まだ莉子は抱きついたままでいる。
・・・なんか懐かしいなぁ。こんな風に俺にくっついてくるのなんて小学校以来だ。
「・・・何ニヤニヤしてんの? 優希兄」
自分では気づかなかったが、俺はニヤニヤしていたらしい。
「いやー、こんな風に莉子がくっついてくるのが久しぶり過ぎて。なんか嬉しくなっちゃった」
「・・・!」
そう言うと、莉子の顔が急に真っ赤になった。
そして俺を突き飛ばして、俺の顔を平手打ちした。
「優希兄の馬鹿!」
そう言って莉子は店から出ていった。
やっぱり恥ずかしかったのかな? ・・・でも、久しぶりに莉子がああやって構ってくれて嬉しかった。
その後、一応追いかけてみたのだが、もう見えなくなってしまった。幸い、そんなに家から遠くは無かったので、自分で帰れるだろうと思い、追いかけることはせず店の中に戻った。
店の中に戻ると、既に姉ちゃんは会計を済ませていたようで、ちょうど店を出るところだった。
「姉ちゃん、ごめん。全部払わせちゃって」
「いいのよ。優希のためだからね」
せっかく言質取ったのに。意味なかったなぁ。
そんな風に考えながら店を出た。
「あ、姉ちゃん。莉子追いかけたんだけどもう居なかった、ごめん」
「そう。・・・莉子も勿体ないことしたのね」
「・・・? 勿体ないって何が?」
「いや、なんでもないのよ。・・・さぁ、服買いに行きましょ」
結局、勿体ないことの意味は分からなかった。何なんだろうな?
新しく服を買うために、俺は姉ちゃんに連れられて近くの大型ショッピングモールへ向かう。
「ふふふ。優希と2人でデートね」
「だからデートって・・・。あぁ、そうだな」
姉ちゃんは「デート」が嬉しそうなので、それ以上突っ込まず、俺たちは大型ショッピングモールへ向かった。
24、25日は合宿で死んでました。次話、デートです。
誤字脱字、アドバイスなどよろしくお願いします。




