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第十三話


「うおおおおおおおおおおお!」


 私は15キロある<フィギア>を上空へと持ち上げた。


「ぐぅ、うう」


 予想以上に重い。普段、私は『キープサブ』のポジションであり、『キープメイン』はマリコ先輩だった。いつもなら、マリコ先輩のサポートをするだけで良かったのに、今日はマリコ先輩の代わりにたった一人で『キープメイン』のポジションをやらなければいけにない。


「奈々子ちゃん、もう少し上よ!」


 『メジャー』のポジションである美咲先輩の指示に従い、私は必死に規定の高さに<フィギア>をあわせる。


「奈々子ちゃん、もう少し前に倒して! そう! そこ、そこ! そのポジションでキープして!」


 ようやく<フィギア>のポジションが定まった。後はこれをどれだけ長くキープできるか。それによって得点が大きく変わってしまう。


「グギイイイィ!」


 おそらく、ゴリラ達に勝つためには、5分以上のキープ時間が必要だろう。全国クラスになると、5分以上キープし続けないとまず勝てない。中には10分以上キープし続ける化け物もいるのだから。それが全国レベルというものだ。


「ぐぬぉおおおお!!」


 私は必死に歯を食いしばってキープし続けた。もう直ぐ5分経つだろうか? 私がそう思った瞬間、


「ピー! キープ無効です。村岡高校は試技を終了してください」

 

 審判に『キープ無効』の笛を吹かれた。キープフィギアでは、規定の角度や高さから大幅にズレると『キープ無効』となり、そこで試技は終了となる。


「はぁ、はぁ……」


 私は直ぐに重い<フィギア>を地面に下ろした。


「奈々子ちゃん大丈夫?」


 美咲先輩が直ぐに私の傍に駆け寄る。


「せ、先輩、キープ時間は? 何分でした?」


「…………3分よ」


「え!? た、たった3分ですか?」


 自分の体感では、5分は超えていたと思っていた。しかし、実際にはたった3分しかキープできていなかった。このままでは勝てないかもしれない……どうしたらいいの…………。


「それでは、続いて後攻『ゴールドマリー女子高校』、試技を始めてください!」


 私がどうすればいいか思考をめぐらせる暇もなく、後攻の『ゴリ女子高』の試技が始まった。



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