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高卒19歳、木暮真奈

私は、赤い鉄製のドアの前に立っている。

意を決して、チャイムを押した。


ピンポーン


しばらく待ってたら、中から見た事ある顔のおじいちゃんが出てきた。


「こんばんは、木暮です。」


私は頭を下げた。


「さあさあ、中に入りなさい。」


私が中に入ると、大きなワンちゃんが歩いてくる。


「かわいい。」


私が撫でていると、おじいちゃんは驚いた顔してた。


「ジャッキーが他の人に撫でさせるとはな。」


「ジャッキーって言うの?ジャッキー、ほら、お手。」


ジャッキーはゆっくりお手する。

おじいちゃんがすっごく驚いてた。


「ジャッキー……、お手できたのですな。」


「お手してくれたんだから餌あげたい。」


「あ、じゃあこれを」


おじいちゃんはササミジャーキーを渡してくれた。

私があげると、ジャッキーはジャーキーをゆっくり食べてた。


「ジャッキーがジャーキーって、ジワる。」


私が撫でると、ジャッキーは少しむせちゃった。

ごめんねジャッキー。


「まあ、とりあえず座りますかな。」


私は、リビングの椅子に座ってみた。

なんか、もうひとりいるし。

どっかで見たことあるんだよな?

誰だっけ?


「誰でしたっけ?」


「えっ?」


おじさんびっくりしてた。

いや、知らんし。

知ってて当然みたいなん、なんなん?


「はっはは、検事ですよ。忘れましたか。」


「……ケンジ?あ、検事。あ、そうじゃん。敵じゃん。何でいんの?スパイ?」


私が警戒して睨みつけると、2人は大笑いする。

なんなん?

私のことバカにしてんな。

高卒だけど、頭は良いんだぞ。

親が貧乏だっただけだし。


「彼は、もう検察官をお辞めになったんですな。」


「へぇ……ああ、負けたからだ。」


2人は顔を見合わせて、また大笑いする。

もう、なんなん!

私が悪いんじゃないし。

ちゃんと説明しろよな。


「そんなんで辞めてたら、検事がいなくなっちゃうよ。」


「そりゃそだね。」


3人で大笑いした。


ワフッ


私の足元でジャッキーが鳴いた。


「どうしたんジャッキー、餌かな。」


「餌ですけどな、もう年なんでね、食べすぎると嘔吐するんですな。」


「じゃあダメだ。ジャッキー、我慢。我慢だよ。」


ワフッ


ジャッキーは言葉を理解してるのか、また寝そべった。

かわいい。


「ねえ、何でジャッキーって言うのですか。」


「ん?まあ、いいじゃないですかね。」


「えっ?教えろよ。隠すことじゃないじゃん。」


「確かにそうですよ。教えてくださいよ。」


「ほら、おじさんも言ってるよ。」


「え、おじさん……」


なんかおじさんショック受けてるし。

いや、おじさんだよ?

お兄さんだと思ってた?


「……ジャッキーチェン。」


「え?」


「ジャッキーチェンに憧れてたんですな。」


おじさんが笑ってる。


「ジャッキーチェンって何?人?名前?」


2人がびっくりしてる。

だから教えろよ。

私をバカにしてんな。

高卒だけど、頭は良いんだぞ。


「さて、あと1人誘いますかね。」


急におじいちゃんが裏のある笑顔で言う。

怖っ……

悪っ……

で、誰を?

てか、ジャッキーチェンて何?

私は2人を交互に見るが、何も言ってくれない。

だから教えろよ。

バカにしてんだろ。

高卒だけど、頭は良いんだぞ。


おじいちゃんは電話をかけてた。


で、誰なん?

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