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未確認来訪者  作者: 1N0R1
第四章
44/50

開戦

拘束された相手に駆け寄る。

周囲の糸が波を打つように踊る。

握っていた糸から手を離した。

これでいい

波打つ糸を蹴り飛ばしながら距離を詰める。

そして

攻撃一歩手前で

能力者の拘束が外れ、距離を取られる。

だが、能力者は気の悪そうな目つきでこちらを睨む。

「めんどくさいことしてくれるね。」

瞬間、不規則に暴れる糸に囲まれる。

足元の糸は晴れていた。

檻は地面を抉る勢いで暴れている。

「じゃあ、精々足掻いて死にな。」

そう吐き捨てて能力者はどこかへ行こうとする。

檻は激しく轟音を立てながら、徐々に狭まってゆく。

目を閉じて落ち着いて深呼吸をする。


……そこだ


その一瞬を見逃さず、糸の間を駆け抜ける。

「本当に厄介だね。まぁもう関係ないか。」

視界が揺らぐ。

身体が一気に熱を帯びる。

「いったい、何を、」

「攻撃に毒を混ぜた。苦しいでしょ?」

淡々と告げられる。

身体が重い。

それでも前に出て距離を詰める。

瞬間、身体が宙に浮いた。

「そこで大人しくしてて。」

能力者が奥へ歩みを進める。

その遠くの空には

大きな繭と空を覆う怪物がいた。



***



俺達チームBは今、『怪物』と対峙している。

倒壊したビルも森も人も、全て飲み込む勢いで広がる。

2人を庇うようにして能力者を切り落とす。

能力者の一部だった物が生々しい音を立てて落ちる。

能力者の猛攻に呼応してこちらもスピードを上げる。

「シオン、急所は分かりそうか?」

「うん、大まかな位置は分かった、けど、」

「大丈夫、私とガルドさんで戦力を削ぎ落とす。」

その言葉と共にノエルが前に出る。

「……護衛は俺に、いや、俺達に任せてくれ。」

「分かった。…じゃあ、行くよ。」

俺達は能力者の上に乗り、急所を目指した。



***



私は今、絶望の中に立っている。

命の縁に立っている。

空を覆う怪物

どこまでも大きな繭

足元には無数に散りばめられた糸

そして目の前からは、


斬撃が飛来する。


地面を刈り取り、建物までも切り落とす。

周囲に血の匂いが漂う。

リーダーがいれば、きっと、

「キョウさん、俺達、」

怯えた声でセツが話しかける。

「安心しろ、俺がいる。」

ない物ねだりしても意味がない。

能力者の方へ視線を戻す。

「みんな、行くぞ。」

セツが正面から堅実に距離を詰める。

アリスが裏から回り込む。

アルタはスピードを上げて正面から攻める。

「チームL、一斉攻撃だ。」

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