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未確認来訪者  作者: 1N0R1
第四章
42/50

来訪

ミラさんが警戒のような眼差しでこちらを見ている。

「研究部隊の実質的なトップですよ。」

「そっか、ごめんちょっと驚いちゃって、その、予言者って?」

「…詳しくは分かりません。ただ、会いたいとだけ言ってました。」

ミラさんが少し遠くを見つめる。

「あの、そんな重要そうなことをここで話してもよかったんですか?」

先程より気持ち小声でノエルさんが尋ねてくる。

「口止めはされてませんから大丈夫です。」

「…予言者の話はガルドから聞いている。でも、こんなに大々的に予言者が動いたのは初めて。」

ミラさんから緊迫した空気が流れる。

「ミラ、その予言者の予言についてどれくらい知っているの?」

「……危険度4が、発生する。」

あの日の地獄絵図が脳裏によぎる。

「危険度4って、そんな、どうすれば、」

「戦うしかない。ごめんね、今まで黙ってて。」

強風が窓を叩く。

「アーク、明日研究所に行ってもいい?」

「……僕も同行します。」

「私も、」

「ごめん、ノエルはここで待ってて。」

一瞬一瞬の空気が重い。

「……分かった、2人とも無事に帰ってきてね。」

「分かった。アーク、明日は何時から研究所に入れる?」

「5時にはもう空いていますよ。」

「了解。アーク、悪いけど今日は夜番してて。明日朝すぐ行くよ。」

「はい。」

先程までと空気は一変した。

「ミラ、もっと詳しく分かる?」

「危険度3相当の大量出現、って言ってた。」

「分かった。」

緊迫した空気が1秒1秒を重く刻む。

それでも今はただ、夜明けを待つことしかできなかった。

「じゃあアーク、そろそろ行こうか。」

時計に目をやると、既に4時を回っている。

「そうですね、それじゃあ行ってきますね。」

ノエルさんに向けて、この寮に向けてそういう。

「……行ってらっしゃい。」

その言葉を最後にして、僕らは寮を出た。



***



朝のコーヒーを嗜んでいると研究所の扉がノックされる。

「どうぞ。」

その扉の向こうにはアークともう1人いた。

「予言について知っていることを教えてください。」

なるほど……

「力になれなくて悪いが、私も予言を全て知っている訳ではない。何が聞きたいかだけ教えてくれ。」

少女の深呼吸の音が聞こえる。

「全部、知りたいです。多分すぐそこまで来ています。」

「確かにもうすぐ来るだろうね。だから、私は予言者と対話の場を設けたのだが、生憎まだ来ていなくてね。」

「……そうですか。ありがとうございます。」

そう言って2人は部屋を出て行ってしまった。

「…ごめんね。アーク。」



***



「アーク、その、私今から情報管理所にも行かないとだから先に帰ってて。」

研究室から出た直後にミラさんからそう告げられた。

「分かりました。兄さんから連絡があればすぐに伝えますね。」

「うん、ありがとう。それじゃあね。」

そこでミラさんと分かれて、1人で寮に向かう。






『危険度4、エリア内に能力者が出現しました。直ちに避難して下さい』

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