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未確認来訪者  作者: 1N0R1
第四章
39/50

予言

兄さんの言葉の意味が分からなかった。

「予言者?予言者って一体、」

「まぁ身内ネタみたいなものさ。」

「…分かった。伝えておくね。」

「頼んだよ。」

兄さんに手を振って研究室をでる。

ガルドさんは多分あそこにいるな。

予言者、か

目的地に向かいながら兄さんの言葉を反芻する。

あの言葉が妙に引っかかる。

研究には関係ないはずなのに、

兄さんの口から予言者という言葉が聞けるとは思っていなかった。

言葉を反芻するうちに気づけば目的地には着いていた。

そしてやはりここにいた。

「ゼノン、本当にその条件でいいんだな。」

「あぁ、構わない。」

2人の視線が交差して戦いの火蓋が切られる。

相変わらずすごい戦いだ。

瞬きをする度に大きく戦況が動く。

均衡する2人の攻防には入り込む隙が全く無い。

少しの攻防の末、ガルドさんの手がゼノンさんの首に触れた。

あまりにも速くて美しくて、呆気なかった。

「さて、なんでも一つ買ってくれるんだったよな?」

「二言はない。」

「じゃあ明日一緒にケーキ屋行くぞ。」

「分かった。今日はもうこれで終わりか?」

「まぁな、チームメイトも待たせている訳だしな。」

ガルドさんと目が合う。

「そうか。じゃあまた明日。」

「おう。またな!」

ガルドさんがこちらに向かう。

「お疲れ様です。」

「おう、そっちはもう用事は済んだか?」

「はい。いい情報を手に入れられました。あっ、そういえば兄さんから伝言預かっているんですよ。なんか、予言者に会わせて欲しいとか言っていました。」

ガルドさんが短くため息を吐く。

「あいよ。だが、すぐには呼べねぇ、」

ガルドさんが悩ましい顔で頭を抱える。

「そういえば、ミラさんはどこに行っているのでしょうかね?」

「見当もつかないな。」

どうやらガルドさんも知らないらしい。

「ただいまー。」

噂をすれば、

「おかえり、用事は済んだか?」

「うん。2人ももう終わった?」

「はい。僕もガルドさんもつい先程終わりました。」

「よし、じゃあ帰って寝るぞ。」

言われて思い出したが、この3人全員寝不足だった。

「そうだね。私ももう眠い。」

「同感です。」

その後は中身のない雑談をしながら寮まで歩いた。

「ただいま。」

「おかえり。意外と早かったね。」

寮に入るとシオンさんが挨拶を返した。

「ノエルはどうした?」

「さっき寝に行ったよ。まぁ、今日夜番だし、私も特にやることないから昼寝してくる。」

そんな訳でチームの全員が各々の部屋で就寝を取った。




夢の中で予言者が出てきた。

「君なら運命だって変えられる。」

そう言って予言者は消えて行った。

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