朝餉
出かける準備をしていると、廊下から僕でもガルドさんでもない足音が聞こえる。
「2人ともおはよう。どこか行くの?」
「おはようございますミラさん。少々本部に用事がありまして、と言うよりちゃんと寝れたんですか?」
時計はまだ5時半を指している。
「まぁ昼寝で取り返すよ。どうせ今日は私が夜番だし。それより本部行くなら私も一緒に行きたい。」
「おう。勝手に着いてこい。」
「いやまだ準備できてませんけど!?」
朝早くから元気だな。
そんな談笑に紛れてまた廊下から足音が鳴る。
「おはようございます。」
「おはようノエル。」
「あれ?ミラもう起きてたの?」
「うん、あんま寝られなかった。」
「まぁ、昼あんなに寝てたらね。」
当然のようにノエルさんはキッチンに向かう。
「2人とも夜番お疲れ様。アークさんは初めてでしたよね。どうでした?初めての夜番。」
「うーん、いつも通りって感じでした。」
「それはよかったです。どうせだったらまた今度みんなで夜番しません?」
「いいね。久々にみんなで夜番したい。1人増えたから前とは違う感じになりそうだけど。」
多分、みんなで夜番をすると言うと夜更かしパーティ的なことだろう。
めちゃくちゃ楽しそうだな。
「じゃあ今度やるか。いつやる?」
「私は全然明後日でもいいよ。」
「ミラさん夜に強いんですね。」
「完全に夜型だからね。昼夜逆転はしない程度にしなきゃだけど、」
ミラさんが寝る前の会話を思い出す。
「ノエルは明後日でも大丈夫なのか?」
「2日程度だったら全然大丈夫です。」
「じゃあ後はシオンの了承だけだな。」
朝ごはんのいい香りがしてきた。
「昨日の夜聞きましたけど、シオンもokらしいです。」
「じゃあ明後日余裕があればみんなで夜番だ。」
ノエルさんが朝ごはんを運ぶ。
「シオン呼んでくる?」
「あ、お願いしていい?」
「分かった。呼んでくる。」
軽い足音がシオンさんの部屋に向かった。
「そういえば明後日以降の夜番は誰からになるんですか?」
「それが決まるのがその日なんですよ。ゲームをして負けた2人がその次の日も夜番です。ですが、」
ノエルさんはじっとこちらを見つめる。
「残り3人をどう決めるか、ですね。ガルドさんどうします?」
「最後まで生き残った奴が3日目でいいんじゃねぇか?そんで、その1人が相方を決めていってでいいと思うぞ。」
何だか楽しい夜になりそうだ。
そんな話をしていたらダイニングに全員集まった。
「「「「「いただきます」」」」」
その朝ごはんはとても暖かかった。
***
「ナイ、入っていい?」
研究室の外から聞き慣れた声がする。
「どうぞ。」
扉の奥から中性的な見た目の人間が入ってくる。
「言われてたデータまとめて来たよ。」
「どうだった?」
「一つだけ反例がいた。あんたが最後に戦ったアイツだけは親族が遠くに住んでいた。だけどそれ以外はご存知の通りだよ。」
「ありがとう。」
お陰で少し前進した。




