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未確認来訪者  作者: 1N0R1
第三章
32/50

指先

投稿遅れてしまい申し訳ないです。

戦闘後、僕らは現場の後処理をしている。

「ナイ、アーク、何か分かったことはあるか?」

ゼノンさんが研究の進捗を確認する。

「残念ながら殆ど何も進捗はないさ。何せどの現場に行っても幻影の痕跡は存在しない。だが目撃証言だけはある。」

「そうか、幻影以外でも何か進展はあったか?」

「身元不明能力者しか出なくなったことと、その能力者のDNAから割り出された人が現場付近に住んでいたってことは分かった。」

「ありがとう。ではこの人のことも調べておいてくれ。」

「分かった。」

辺りを見渡すと見慣れない影があった。

「兄さん!あれって、」

顔も輪郭もよく分からない幻影がそこに立っていた。

「目撃証言と一致するな。頼んだぞ。」

「待て!幻影が出たってことは、」

瞬間、幻影のすぐそばに人間が現れた。

『危険度3、エリア内に能力者が出現しました。ARCの指示に従い、直ちに避難して下さい』

「アーク、アルタ、すまないが幻影の方を優先してくれ。こっちは私たちが何とかするさ。」

「分かりました。」

直ちに幻影を追いかける。

幻影は物凄い速さで真っ直ぐとどこかへ向かう。

走れ、データを一つでも多く持ち帰る為に。

足に力を入れて思いっきり地面を蹴る。

届け!間に合え!

少しずつ幻影との距離が縮まる。

もう手を伸ばせば届く距離だ。

指先が幻影に触れた瞬間。幻影は突如としてそこから消えた。



***



アークが幻影を追いかけている間に私たちはこちらをどうにかしよう。

「2人ともいけるかい?」

「あぁ、私もガルドもいける。」

一応2人に確認したが、必要なかったな。

私は一瞬で能力者と距離を詰め、首元に攻撃を構える。

「能力について知っていることを話せ。」

「その力は、神を気取ったつもりか?」

瞬間、辺りに"結晶"が現れてこちらに飛来してきた。

収穫は無かったが首を刎ねるか。

構えていた腕を動かすが、腕は首を貫かずに止まった。

よく見ると能力者の首元が既に結晶化していた。

一度距離を取る。

「何かしたか?邪神。いや、神と呼ぶことすら値しない出来損ないが。」

「確かにそうかもな。私は神ではない。だが、神に縋るだけの君に負けるとも思えないな。」

もう一度距離を詰める。

今度はバランスを崩させる攻撃を狙う。

「しつこい。」

辺りに結晶が生成されて道を塞ごうとする。

だが3テンポ遅い。

既に背後に回った私はその一撃で右腕を落とした。

そのついでに首元の結晶を狙ったがビクともしない。

「最終警告だ。能力について知っていることを全て話せ。」

「……分かった。観念して教えよう。」

能力者は力を抜きつつも身体を結晶で守る。

「じゃあまずは俺の能力から話そうか。」

能力者はこちらに歩み寄りながら耳元で囁く。

「お前の仲間は既に捉えた。」

背中に悪寒が走った。

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