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剣も魔法も全く使えない姫なので、物理〈拳〉で乗りきるしかありません!【プリンセス無双】さあ、優雅〈エレガント〉に参りますわよ!!  作者: 魔神
神の名を冠する獣編

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308/312

第308話 「ミルフィーが活躍して嬉しいですわ」

──バシュ、バシュン!

青龍の杖が聖なる輝きを放ち、浄化の光が牛鬼王(ミノタウルスキング)の体を焼き尽くす。


「ブモォ、ブモォォオオ!?」

体を焼かれ、悲痛な叫び上げる牛鬼王(ミノタウルスキング)


二度、三度───。何度も"浄化の力(ピュリフィケーション)"を使い、一気に畳み掛ける"青龍の巫女"ミルフィー。


……この機を逃す手は無い。ラミス姫は勝利を掴む為、華麗なる舞と共に死せるフォーゲル王子の魂を再び現世に黄泉返らせる。


「さあ、フォーゲル王子!(わたくし)の華麗なる舞と共に、今現在に舞い戻るのです!」

──くるくるくるー♪


「ううっ……。あれ?僕は一体……?」

ラミス姫による洗練された美麗な舞により、(まばゆ)い光に包まれ再び現世に甦るフォーゲル王子。


──ズガガガガガガガガガガッ!!

ミルフィーが"浄化の力(ピュリフィケーション)"で赤牛鬼王(レッドミノタウルスキング)を押さえ込んでいる間に、青牛鬼王(ブルーミノタウルスキング)を討つべく死闘を繰り広げる"白虎の巫女"リン。


「このっ!こいつも、かなり手強いわね!」

善戦はしているものの……。弱い方である筈の青牛鬼王(ブルーミノタウルスキング)は"白虎の巫女"である姉リンに、匹敵する程の強さを持っていた。


「…………。」

赤牛鬼王(レッドミノタウルスキング)の方はミルフィーが押さえ込んでいる。……しかしミルフィーの表情からは、一切の余裕が感じられなかった。


"浄化の(ピュリフィケーション)"だけでは牛鬼王(ミノタウルスキング)を倒せない事を、術者本人であるミルフィーが一番理解していたからである。


「ブモッ、ブモォォオオ!?」

浄化の光で焼かれ、苦しみながら(うめ)き声を上げる赤牛鬼王(レッドミノタウルスキング)。……しかし牛鬼王(ミノタウルスキング)が倒れる事は一切無く、その体は恐ろしい速さで再生して行く。


「このままでは……。」

時間稼ぎにしかならないのだと、ミルフィーは酷く焦りを感じていた。……そして残された魔力が後僅(あとわず)かである事に、底知れない絶望を感じていた。


ラミス姫達の置かれている状況は、依然(いぜん)不利のままである。

赤牛鬼王(レッドミノタウルスキング)を押さえ込んでいるのは、時間の問題である事をラミス姫も感じ取っていた。


ラミス姫達に勝機があるとすれば───。人鳥女王(ハーピークイーン)の力を借り、リンとミルフィーの二人が力尽きる前に、()()()()が二体の牛鬼王(ミノタウルスキング)を倒さねばならないのである。


──その為には。


「フォーゲル王子、クリスタルを!!」

急ぎフォーゲル王子の元へ駆け付け、ラミス姫はクリスタルを手渡した。


「分かった!」

ラミス姫からクリスタルを受け取り、フォーゲルはクリスタルを天に(かざ)す。


()でよ、人鳥女王〈ハーピークイーン〉!!」

そして出現する、大空を埋め尽くす程の人鳥(ハーピー)達。


「お姉様!ミルフィー!人鳥(ハーピー)さん達と後少しだけ、持ち(こた)えて下さいませですわ!」


「分かったわ、ラミス!何か考えがあるのね!!」

「分かりました、お姉様!私は、お姉様を信じます!」

ラミスを信じ、その想いに答えるリンとミルフィー。


人鳥(ハーピー)さん、二人を頼みましたわ!」

「ピイィィィィ!!」


ラミス姫は姉妹達ににっこりと微笑み掛け、そして勝利を目指し駆け出して行った。

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