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剣も魔法も全く使えない姫なので、物理〈拳〉で乗りきるしかありません!【プリンセス無双】さあ、優雅〈エレガント〉に参りますわよ!!  作者: 魔神
神の名を冠する獣編

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305/312

第305話 「とても迷う所ですわ」

「皆、落ち着いて良く聞いて。確かに犯人はフォーゲル王子なのだけれど……。全ては、この呪いのクリスタルの所為(せい)なの。」


そしてナコッタ姫は膝を突き、泣き崩れるフォーゲル王子に優しい声で話し掛けた。


「だから……。貴方は悪くないのよ。フォーゲル王子。」


「……呪いのクリスタル!?」

呪われたクリスタルの存在を知り、驚くラミス姫達。


「そう、これは本当は"黄色"のクリスタルなのよ。()()()が切っ掛けで、色が"黒色"へと変化してしまっていたの。」


「"黄色"のクリスタル!?では、そのクリスタルを砕けば、もう手強い牛さん達は出てこないのですか?お姉様!」


「……ええ、その通りよ。」

どうやら今回は、本当に解決の模様である。


そして"黒色"のクリスタルさえ砕いてしまえば、(いにしえ)の怪物牛鬼(ミノタウルス)達が現れず、無駄な戦闘をしなくて済むのである。


「……それなら、一安心ですわね。」

神々の力"鑑定の力"で全てが解決し、安堵の声を漏らすラミス姫達。


「それと、もう一つ。落ち着いて聞いて欲しいのだけど……。ヘルニア帝国の王宮であった毒殺未遂事件。……あれも全て、この呪いのクリスタルが原因なの。」


「えっ……。」

「何だって!?」

衝撃の事実を知り、驚きの声を上げるフォーゲル王子とアベル王子。


フォーゲル王子は呪いのクリスタルの影響により、自分の意思とは関係無く兄弟達に毒を盛っていたのである。

……アベルにも、そして自分自身にも毒を盛っていたフォーゲル。


その事実を知り、フォーゲルは涙を流しながらアベルに謝罪をした。


「許してくれ、アベル。僕は本当に、何も知らなかったんだ……。」

自分の意思と、無関係ではあるものの……。大切な友であり、また弟でもあるアベル王子に毒を盛っていた事を知り、自責の念に(さいな)まされるフォーゲル王子。


「いいんだ、フォーゲル。君が悪い訳じゃない。」

泣き崩れる兄に、アベルは優しく手を差し伸べた。


美しい兄弟愛と、涙ぐましい友情に……。一同は、その光景を微笑ましそうに見つめていた。


「お姉様、お姉様……。・△・」っ

……ぷるぷるぷる。


「あら、どうしたの?ラミス。」

ぷるぷると小刻み震える妹に、不思議そうな表情で尋ねる姉ナコッタ。


「ここは、やはり()()()()()するべき所なのでしょうか?お姉様。」

……ぷるぷるぷる。


「はーい、ラミスちゃーん。もう少し、我慢しましょうねー。」

……にこにこ。


無事、事件は解決したものの……。難しい話が理解出来ず、やはり何処(どこ)か暴れたり無いラミス姫様であった。

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