第301話 「重大な事を忘れていましたわ」
「ギャース!?」
「た、助けてー!あんぎゃー!?」
──ドガガガガガガガガガッ!!
最早目の見えない状態であっても、敵にすらならないヘルニア兵士の皆さん。
──だがしかし、そんな無双するラミス姫達に悲劇が降りかかる。
「ヘ、ヘビ……。」
……ぷるぷるぷる。
「イーヤーーーーーーーーーーーーーーーーァァアア!!?0□0」っ
わらわらと大量に湧き出る蛇を目撃してしまい、悲痛な叫び声を上げるミルフィー姫様。
「あっ!?忘れていましたわー!!>△<」っ
ミルフィーの悲鳴を聞いて、漸く重大な事を忘れていた事に気が付くラミス姫様。
……そうラミス姫は、ミルフィーに目隠しをするのを忘れていたのである。
もう蛇討伐を何度もやっている為、ついつい忘れてしまうラミス姫様であった。
「へびはいや、ヘビはイヤ、蛇は嫌……。いや、イヤ、嫌ーーーーーーーーーーーーーーーーァァアア!!?0□0」っ あわわわわわわわ……。
……ぶくぶく。
あまりの恐ろしい光景を前に、泡を吹いて失神してしまうミルフィー姫様。
「ごめんなさいですわ、ミルフィー!!」
ぽてっと倒れて気を失う妹を心配し、全速力でミルフィーの元に駆け寄るラミス姫だが───。
突如眩い閃光が走り、美しい青色の光がミルフィー姫の体を包み込んで行く。
──カッ!!
「ヘビ……。ダメ、絶対!!」
激しい蛇への怒りと共に四神の力を覚醒させ、真の力を解放する"青龍の巫女"ミルフィー。
天使の様な翼で天高く羽ばたき、ミルフィーは大空へと舞い上がって行く。
「蛇を許してはなりません。悪を許してもなりません。不浄なる者よ、死を以て償うのです!」
掲げた青龍の杖に光が集い、神々しい光を放つ。
「不浄なる者よ、那由多の果てに帰るのです。"浄化の力"!!」
青龍の杖は太陽の如く輝きを放ち、大地に一筋の閃光が走る。
──バシュ!
その閃光は激しい爆発を巻き起こし、一瞬にして怪物達を塵と変え全てを浄化した。
蛇だけでなく"王の名を持つ獣"蛇王すら消し去る"青龍の巫女"の力に、驚愕するラミス姫と姉ナコッタ。
「す、凄い力ですわね。これが"青龍の巫女"であるミルフィーの、本当の力なのですわね。……もしかして、私より強いんじゃないかしら?」
「あわわわわわわわわわわ……。」
……ぶくぶく。
格好良く蛇達を殲滅したまでは良かったのだが、つい脳裏に大量の蛇達の姿が過ってしまい……。再び失神して、ぐったりと倒れてしまうミルフィー姫様だった。
「あわ、あわわわわわわわわわわ……。へび、ヘビは嫌……。」
……ぶくぶく。




